じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 12月29日の朝、月齢27.3の月が見えた。新月は12月31日であるが、月の出の高度が低くなるので、今年眺める月はこれで最後となるだろう。
ちなみに、今月は、12月2日と合わせて、同じ月に2回も新月となる。また、これによって、2006年の1月1日から29日までは、その日の日付とその日の月齢が完全に一致するという珍しい年となる。なお、1月29日の新月は日本時間23時15分。つまりギリギリで29日のうちに新月となるので、この日が旧暦の1月1日となる。時差のある中国でも1月29日に春節を迎えることになる。

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12月29日(木)

【ちょっと思ったこと】


岡山から北九州へ

 山陽道経由で、妻の実家のある北九州へ。当初は11頃出発の予定であったが、ネットで道路情報をチェックしたら、徳山付近で事故通行止めとなっていた。いっぽう中国道は2カ所ほどチェーン規制区間があってノロノロ運転になりそう。しばらく待機していたところ、今度は福山付近が事故による通行止め。けっきょく、通行止め解除後の14時10分に出かけることになったが、河内付近で7km、広島の手前でもう一度渋滞となり、途中の休憩・夕食時間を含めて6時間かかって到着。首都圏の大渋滞に比べれば大したことないが、帰りはスムースに戻りたいところだ。中国道のチェーン規制が解除されていればいいのだが。

【思ったこと】
_51229(木)[心理]プロジェクトX最終回

 12月28日夜に放送された「プロジェクトX 最終回 地上の星たちへ」をDVDに録画し、パソコンで再生しながら視ている(まだ前半部分のみ)。

 冒頭のほうで、中島みゆきさんの「地上の星」制作のいきさつに触れておられた。この番組に登場する無名の日本人に光を当ててほしいというコンセプトに対して、私が光を当てるのではなく彼らが光を放っているんだと発想を転換したところから「星」という主題が生まれたようだ。小さなCDショップでお仕事を終えて疲れ切った姿で一枚一枚買っている、という不思議な売れ方をしたらしい。

 さてこの番組だが、10月12日の日記
プロジェクトXには多くの感動場面もあったが、困難点を過剰に強調し、困難との対比の中で努力を美談化するというやり方はあまり好きではなかった。努力の価値というのは、偶発的に立ちはだかる障壁の克服とは分離し、努力それ自体の量と質によって評価されるべきものであるというのが私の持論である。
と書いた通りで、私はあまりたくさんは視ていなかった。

 しかし、今回の最終回で初めて気付いたのだが、この番組は、何かのプロジェクト成功の原因を科学的に分析するという趣旨のものではなかった。番組の中で何人かが語っておられたように
  • 私達の隣に居るような人がスゴイことをやっている。届かない世界ではない。
  • 勇気をもらった。
  • 自分たちの悩みが小さなことに見えてくる。
  • 夢はかなう。諦めずにやり遂げれば成功する。
  • まだできるんじゃないか、というやる気にさせてくれる。
  • 戦後日本のサクセスストーリー(成功物語)という部分よりもむしろ、人々の工夫と努力の積み重ねに、自分の今までの過去を重ね合わせて感動する。
といった点に魅力があったようだ。そういう意味では、成功の原因が偶然であろうと、事実の一部が多少誇張されていたとしても、番組の質を変える性格のものではないとも言える。

 ハイデガーの門弟であるガダマー(Hans Georg Gadamer)によれば、理解の既存構造とは、先入観や偏見の集合であり、意味は、解釈者のもつ理解の既存構造によって影響されざるをえない。プロジェクトXの作品群もたぶん、視聴者側それぞれの生き様と重ね合わせる形で「理解」されていくことになるのだろう。

 DVDのほうはまだ前半部分しか視ていない。最後まで視たあとで、さらに感想を付け加えることにしたい。