じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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[今日の写真] 行きつけの花屋で買ったボロニア・ヘテロフィラ。ボロニアと言えばタスマニア・トレッキングを思い出す。美しい花のほか、赤い実がなっているのもあった。


4月22日(土)

【ちょっと思ったこと】

エジプトと日本のどちらが広いか

 外務省基礎データによれば、エジプト・アラブ共和国の面積は約100万平方kmであり、日本の約2.6倍だそうだ。しかし、先日のエジプト旅行の際に訪れた時には、意外と狭いなあという印象を持った。

 3月28日には、カイロのホテルからエジプトの北西の端にあるサルームに向かったが、この時は朝7時15分にホテル発、バスで一般道を移動したところ、途中渋滞や待機があったものの18時すぎには現地に到着した。こちらの地図に示すように、これはエジプトの東西方向の幅のほぼ2/3を10時間以内で走ったことを意味している。

 また、3月30日には、アレキサンドリアからアスワンまでナイル特急に乗った。この時は17時20分発、の乗車時間は16時間程度であった。これは、東京発から寝台特急「はやぶさ」で博多まで乗る時間と変わりない。アスワンからアブ・シンベルまで飛行機に乗った区間を含めても、エジプトの北から南の端までの距離は、日本の北から南までの距離に比べれば遙かに短い。

 さらに、飛行機から眺めた時に感じたことでもあるが、今回旅行した区間に限って言えば、耕地あるいは居住地として利用されている土地は、ナイル川河岸のごくわずかの幅のエリアと、アレキサンドリア周辺のデルタ地帯、あとは地中海沿岸に小規模な町がある程度だった。シナイ半島のほうの様子は分からないが、全般的には砂漠や乾燥地帯が多く、日本の2.6倍の面積といっても、利用できる土地はきわめて限られているように思えた。




 さて、日本の面積は北方領土を含めて、おおよそ38万平方kmだと言われるが、一番の違いは周囲を海に囲まれていることだ。海上保安庁の資料によれば、日本の領海と接続水域を含む面積は約74万平方km、さらに、領海と排他的経済水域を含めると447万平方kmになるとか。残念ながら図に示された水域には、韓国、ロシア、中国の間で外交問題となっているエリアが含まれてはいるが、とにかく、海運や水産資源として実質的に領土と同じように利用している面積は陸地を含めて約485万平方kmにも及ぶのである。もちろん、陸地面積約1,707万平方kmのロシアや960万km2の中国には及ばないが、雪と氷に覆われるシベリアや、広大な乾燥地帯、チベット高地など、人間が殆ど利用できないエリアの面積を除いてしまうと、じつは日本のほうが面積が広かったと言えないこともないような気もする。ま、それだけに、領海や経済水域を守ることは大切。為政者も外交官も、大過なく在任期間を終えようなどという消極的な態度で問題を先送り、もしくは事なかれ主義的に対処するのではなく、国家百年の大計のもとに事を進めてもらいたいものである。