じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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[今日の写真] 岡山大学創立五十周年記念館で開催された第54回 中国・四国地区大学教育研究会。参加者は250名以上にのぼった。この会議に限らないが、こういう大ホールでは、通路側に座る人が多く、また前の方の席は避けられるため、演壇を中心に半円形の「空席地帯」ができてしまう。


5月27日(土)

【ちょっと思ったこと】

プロ野球交流戦その後

 5月27日のプロ野球交流戦で、阪神が西武に、ロッテが巨人に勝ったことにより、0.5ゲーム差ながら、巨人に代わって阪神がセリーグ首位に躍り出た。27日終了時現在の阪神の成績は27勝17敗1分、貯金10(巨人は27勝18敗)。リーグ優勝した昨年のデータをこちらで調べてみたところでは、昨年5月27日現在の勝敗は、26勝21敗2分、貯金5であったから、今年のほうがたくさん勝っていることになる。阪神ファンとしては、これからの活躍が楽しみだ。

 ところで今年の交流戦では興味深い偏りがある。全12球団のうち、交流戦で勝ち越しているのは
  • ヤクルト 13勝3敗
  • ロッテ 12勝4敗
  • 阪神 10勝5敗
  • ソフトバンク 9勝8敗
の4チームに限られているということだ(5月27日現在)。交流戦で実質的に得をしているのは、ヤクルト、ロッテ、阪神の3球団だけと言ってもよいだろう。これら3球団に共通点があるだろうか? と考えてみても、本拠地がドーム型球場でないということぐらいしか思い浮かばない。

【思ったこと】
_60527(土)[教育]第54回 中国・四国地区大学教育研究会(1)

 表記の大会が岡山大学を会場として開催された(〜28日)。1日目は、千葉喬三・岡山大学長のあいさつに続き

●メインテーマ:大学教育の質を考える〜社会に向けて大学教育の質をどう保証するか〜
  • 田中宏二・岡山大学副学長(教育・学生担当):趣旨説明・講演
  • 荻上紘一・大学評価学位授与機構教授:社会的要請に応える教育プログラム-----現代GPの意義と効果-----
  • 清水建宇・朝日新聞論説委員(『大学ランキング』編集長):自画像と肖像と-----大学をどう描くか
という3題のシンポジウムが行われた。

 このうち、荻上氏の話題提供では、大学が組織として受ける第三者評価には
  • 法律で義務づけられている評価:設置審査、自己評価、機関別認証評価、国立大学法人評価、...
  • 大学が自主的に受ける評価
の2種類があり、21世紀COEや特色GP、現代GPなどは後者にあたるものであると説明された。このうち『現代GP(Good Practice)』とは、『現代的教育ニーズに応える工夫することに対してインセンティブを与える」という財政支援措置であり、
  • 各種審議会からの提言を踏まえて文科省がテーマを設定(←審査委員会がテーマを決めるわけではない)
  • 組織的な取り組み重視
  • 必ずしも過去の実績に拘らない(←もちろん、実施できるだけの体制が整っていることは前提)
という特徴がある。これは、「特色GP」が、継続的な実績を重視し課程別に公募されていた点と大きく異なっている。

 では、GPによって何が変わるのかということであるが、単に財政的支援によって設備が良くなったというような「遺跡づくり」ではなく、むしろ、応募に向けて、学長等がリーダーシップを発揮したり、学部等の壁をなくしたり、個性を明確にしたり、FD効果が出てくるといった点に狙いがあるようだ。2006年度は565件中90件程度が採択される予定であるというが、採択校だけでなく、採択されなかった大学においても、何らかの前向きの取り組みが活性化されていくことは間違い無い。もちろん、実際に採択された大学においては、支援期間が終了しても、取り組みが定着することが期待されている。

 なお、2006年度の現代GPでは、「持続可能な社会につながる環境教育の推進」や「実践的総合キャリア教育の推進」が新たにテーマに加えられた一方、2004〜2005年のテーマにあった「仕事で英語が使える日本人の育成」が外されていた。後半の質疑の時間に、このことについての質問が出されたが、↑にも記したように、テーマの設定権は文科省の側にあること、また、英語教育充実のための支援策は現代GPとは別の形で行われるようになるであろう、というようなお答えであった(←長谷川の聞き取りのため不確か)。

 次回に続く。