じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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秋のジャガイモ畑と(手前)と、サツマイモ畑(奥)。ジャガイモのほうは遙かに成長が速いが、連作には適さない。
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【ちょっと思ったこと】
台風16号と17号 日本の南に2つの台風が発生している。気象衛星画像を見る限りでは、台風16号は、まだ大きな雲のかたまりがあるだけで、どれが台風本体なのか分からないほどだ。これがまとまってくると相当の大型になりそう。17号のほうは遙か東にあるものの、進路を西の方にとっている。いずれにしても、日本の天気は、今後しばらくは台風と秋雨前線の影響を受けることになりそう。 |
【思ったこと】 _61003(火)[心理]日本教育心理学会第48回総会(13)対話的自己論(3) 教育心理学第48会総会から2週間が過ぎてしまった。学会年次大会や各種シンポ・セミナーの感想は2週間以内に書き上げることを原則としているのだが、今回は、少々脱線したり、その後も別の行事が重なって数日間執筆を休止したりして、まだ完結していない。不十分ではあるが、とにかくあと2〜3回で終了したいと思っている。 さて今回は引き続き、 ●対話的自己論(The Dialogical Self)の適用・発展可能性 というシンポの感想。 シンポではまず、企画者のSM氏から企画趣旨説明と話題提供があった。SM氏は、FD関係のセミナーでは時々お見かけしたことがあったが、ご専門に最も近いテーマについてお話を伺うのはこれが初めてであった。 SM氏はまず、同じ対人状況でも「友達がいっぱい」というポジティブな評価と「でも、深い付き合いが無い」といったネガティブな評価があるという事例を出し、「いろんな私がぶつかる」というお話をされた。ハーマンスの研究には1999年に出会いがあったそうだ。 話題提供は「青年期のアイデンティティ形成研究の紹介」であり、Erikisoのアイデンティティ研究、さらにBourne、Marcia、van Hoofらを引用して、中央集権的(一極集中的な)自己観、その地方分権化といったことについて概観された。但し、投稿中の論文に基づく話題提供ということだったので、ここではこれ以上詳しくは触れない。できれば、東洋的、特に日本人特有の自己観の系譜にも触れてほしかったというのが素朴な感想。 話題提供の2番目は、著名な臨床心理学者のMM氏による「対話と声の回復」という話題提供であった。MM氏はまず、石川啄木の ●なほ若き我と老いたる我といて謡ふ声すいかがなだめむ という歌を引用して、対話という視点についてお話された。さらに「バフチン」や「ポリフォニー」の話題が続いたが、このあたりは門外漢でよく分からなかった。発話が聞き手との間に成り立つというのはスキナーの言語行動の定義に似ているようにも思えた。 このあと具体的な事例を2つ挙げられたが、クローズドな内容を含むと思われるのでここではこれ以上言及しない。 余談だが、私なんぞは、人生50数年日本語を喋っていても、しょっちゅう言い間違えをする。しかし、もしMM氏からカウンセリングを受けることがあったら、ちょっとした言い間違えを針小棒大に取り上げられ、「この言い間違えは○○の反映だ」などと解釈されてしまいそう。いや、MM氏に限らずその道の専門家ならば、単なる言い間違えと、意味のある言い換えをちゃんと区別してくれるんだろうが...。 次回に続く。 |