じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
【思ったこと】 _70617(日)[心理]2007日本ダイバージョナルセラピー協会・特別講演会(2) 6月15日の日記の続き。 芹澤氏の講演後半では、オーストラリアにおいて施設監査(accreditation 「認証評価」)がしかkりと行われ、入居者がライフスタイルを自分でコントロールすること、入居者が受けるサービスについての決定に参加すること、また、レジャー、興味やアクティブティ参加や、自身の権利や責任を理解できるようにサポートされていることなどに言及された。 ところでダイバージョナルセラピーの語源となる「Diversion」の意味であるが、日本国内ではかつて「気晴らし」というように紹介されたこともあった。しかし「気晴らし」という訳では「退屈しのぎ」といった程度の軽い意味に誤解されてしまう恐れがある。ランダムハウス英語辞典などを見ても、もともとは ●転換、転用、進路変更、(英)迂回、回り道 という意味がある。つまり「迂回」と言うからには、もともと目的があり、しかしながら、何らかの困難によりその道をまっすぐ進めなくなった時にとるべき手段が「Diversion」であるということだ。実際、ダイバージョナルセラピーで取り入れられる様々なアクティビティは、単なる気晴らしではなく、目的を持った遊びであるとされている。 このほか、今回の講演では、オーストラリアでは、刑務所でもダイバージョナルセラピーが導入されているというような話があった。刑務所というと入所者を懲らしめることが目的であるように思われがちであるが、懲らしめただけでは出所後に再び犯罪を犯す可能性が高い。 そもそも、社会にマッチしたちゃんとした楽しみ方を身につけている人は、非行や犯罪につながるような反社会的な行動をとろうとはしない。更生を重視するということであれば、少なくとも出所前の段階では、楽しみ方を身につけさせることにも一理あると思われる。 次回に続く。 |