じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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9月22日の岡山は最高気温33.0度の真夏日となった。また、大阪では35.1度で、観測史上最も遅い猛暑日を記録したという。しかし「暑さ寒さも彼岸まで」という慣用句の通り、22日以降は前線の南下とともに少しずつ涼しくなると予想されている。写真は9月23日早朝の朝顔と、秋の気配を感じさせる空。
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【思ったこと】 _70922(土)[心理]日本心理学会第71回大会(5)キャンパスの中の「カルト」(3) 連載の3回目。シンポの話題提供によれば、カルトの信者たちは、
人間関係に依存すると言っても、本音を出し合ってお互いの実像を見るわけではない。信者たちは、みな仮面をかぶり、信仰者アイデンティティを呈示して競い合う。つまり、相手の理想像を自己へ、自己の理想像を相手に投射し、相手を宗教的理想像に沿うようにコントロールする。 最近話題の教団では、信者たちは早朝に起床し、深夜1時半頃に就寝、という毎日の中で、主体的な判断力を失っていく。勧誘の成功/不成功のみによってしか自己の信仰が組織や仲間から評価されないため、強迫的に人に声をかけ布教する毎日が続くという。 このほか、別の話題提供では、真面目な若者が、大学・大学院時代にオウム真理教の勧誘を受け、凶悪な犯罪に関与し、死刑や無期懲役が確定しようとしている悲劇、また、マインド・コントロールでは、一般に
マインド・コントロールされると、いろいろな形で規範意識がおかしくなっていく。家族関係の崩壊、偽装工作、多額の支出、職場や学校への復帰が困難な生活、違法行為すら善として行う、....などなど。 そう言えば、このシンポが行われた日の朝、東洋大の会場に向かっていたところ、若い女性が、何やら募金活動をしているのが目に留まった。一軒一軒をまわり、「私たちは○○を作る運動をしています。ご協力をお願いします」というようなことを叫んでいた。通常の募金活動であれば、断られればすぐに退散するはずなのだが、この女性は、玄関口のインターフォンの前で一方的な演説を続けており、どう見てもマインドコントロールされているとしか言いようがない異様な光景であった。また、少し前の話になるが、渋谷の交差点で、通行人が通るたびに「あなたは幸福ですか?」などと叫び続ける若者たちを見かけた。オウム真理教事件をきっかけに、各大学のカルト宗教対策はかなり前進したようにも見えるが、まだまだ被害者は後を絶たない。次回は、このあたりのことについて考えを述べることにしたい。 次回に続く。 |