じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 11月4日早朝にデジカメで撮影した国際宇宙ステーション(ISS)&スペースシャトルと金星。ISSは動いているので線状に写る。
こちらの予報によれば、岡山では、
  • 見え始め 05:46:30 方位199(南南西) 仰角10
  • 最大仰角 05:49:00 方位137(南東) 仰角33
  • 見え終わり 05:51:30 方位67(東北東) 仰角12
となっていた。11月6日には04:58:30頃に見え始めとなるので、ひょっとすると金星と重なるかも。

 なお、これより少し前、まだ空が明るくならない頃、地平線近くに水星が見えていた。ホームズ彗星のほうは11月3日の夕食後と、4日の早朝に、肉眼ではっきりと眺めることができた。これで通算、8、9回目。


11月3日(土)

【思ったこと】
_71103(土)[心理]日本心理学会第71回大会(42) 日本人は集団主義的か?(6)あべこべ日本人論的エピソード

 高野氏の話題提供では、言語学からの反証例に引き続いて、「日本人=集団主義」という通説の論拠の1つとなっている「集団主義的行動のエピソード」について、いくるかの反例が挙げられた。

 少々脱線するが、高野氏が言わんとする「エピソード」とは、たぶん、「難破船ジョーク」()で、「国民性ステレオタイプ」として語られるようなエピソードのことを言うのだと思う。


「船が沈没しそうになったが、救命ボートが定員オーバーのため、誰かに飛び込んでもらわなければならない。どういうふうに頼めば引き受けてくれるだろうか」というような設定だが、いろいろなバリエーションあり)
  • イギリス人には「紳士なら飛び込むものです」 n nアメリカ人には「飛び込めば英雄になれます」
  • ドイツ人には「飛び込むのがルールです」
  • 日本人には「他の人はみんな飛び込みましたよ」
 このほかにも、「海外旅行先では、日本人はいつも団体で行動する」、「出る杭は打たれる型の横並び指向」、「Yes or Noの態度を明確にしない」などが挙げられるかと思う。

 しかし、杉本良夫氏やロス・マオア氏によれば(←たぶん『日本人論の方程式』の本のことだと思う)、この種のエピソードというのは、恣意的に選択することで、つまり都合の良い事例だけを恣意的に抜き出してくることで、どのようにも主張ができるのだという。高野氏は、杉本良夫『日本人をやめる方法』の中の「」の章から、
  • 日本人のほうが個人競技が盛ん
  • 日本人は、食器の使用者が一定(箸、茶碗)
  • 「先んずれば人を制す」というような格言がある
など、「日本人=集団主義」の反例となるようなエピソードをいくつか紹介された。ちなみに、この「あべこべ日本人論」の章には、上記以外にも
  • 「あの人はしっかりしている」という個人差強調のほうが「八方美人」より良いとされる。
  • 日本の書店では「自己○○」というような自己啓発、向上をめざすための指南書がよく売れている
  • 日本では個人の娯楽(パチンコ、カラオケ、演奏)が盛ん。合奏、合唱、集団リクレーション活動はあまり好まれない。
  • 通勤風景:急いで電車に駆け込もうとするし、優先座席の設定が無いとなかなか席を譲らない。
  • 非接触主義:集団主義だと言われているわりには、握手や抱擁の習慣が無い。
  • 写真撮影:旅行先では、景色の中にやたらと自分を入れたがる。
などの事例が挙げられていて、興味深い【上掲の表現や事例では、長谷川による解釈・改変あり】。


 次回に続く。