じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



01月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る


 成人の日、夫婦で龍ノ口山に登った。今年2回目。

 この季節は落葉樹が葉を落としていて見晴らしが良くなり、真夏とは違って、枝の間から岡山市内を見渡せるポイントが各所に出現していた。「あれ? 道を間違えたかな」と錯覚するほどであった。

 そんな落葉樹のなかでひときわ目立つのが、常緑樹の「カクレミノ」であった(写真左)。全縁の葉と3裂した葉が混ざっているのが特徴。


1月14日(月)

【思ったこと】
_80114(月)[一般]自転車教則とは何か

 各種報道によれば、警察庁は急増する自転車による事故を防ぐため、自転車教則を30年ぶりに大幅に改正することになった。報道によれば、
  • 運転中の携帯通話
  • ヘッドホンで音楽鑑賞
  • 自転車の前かごと後ろの荷台に人を乗せる「3人乗り」
などを禁止とし、また傘を差して運転することについても、雨がっぱの着用を求めている。警察庁は、今年度中に改正を終え、各地で開く自転車の安全講習会などで徹底していく方針であるという。

 上に掲げた禁止事項はいずれももっともな内容であり異論は無いのだが、疑問に思ったのは「交通の方法に関する教則」なるものの実効性である。「自転車の安全講習会などで徹底」とあるが、そもそも、そういう講習会に参加して話をちゃんと聞くような人は危険運転はしない。法律でないとするなら、守るか守らないかは自転車利用者の良心にゆだねるということになり、改善にはつながらないようにも思える。




 Googleで「交通の方法に関する教則」を検索したところ、全部で5320件がヒット。そのなかの「道路交通法」の中に
(交通安全教育指針及び交通の方法に関する教則の作成)
第108条の28 国家公安委員会は、道路を通行する者に対する交通安全教育を行う者(公安委員会を除く。)が効果的かつ適切な交通安全教育を行うことができるようにし、及び公安委員会が行う前条の交通安全教育の基準とするため、次に掲げる事項を内容とする交通安全教育に関する指針(以下「交通安全教育指針」という。)を作成し、これを公表するものとする。
などの規定があることが分かった。つまり、「交通の方法に関する教則」は法律ではないが、法律に基づいて作成された指針であると言える。

 自転車関係の教則についてはこちらに昭和53年国家公安委員会告示第3号の内容が紹介されていた。このうち、「1 乗つてはいけない場合」として
(1)酒を飲んだときや疲れが激しいときは,乗つてはいけません.
(2)ブレーキが故障している自転車には乗つてはいけません.また,尾灯,反射器材のない自転車には,夜間乗つてはいけません.なお,反射器材は努めてTSマークとJISマークの付いたものを使いましよう.
(3)サドルにまたがつたときに,足先が地面に着かないような,体に合わない自転車には乗らないようにしましよう.
(4)交通量の少ない場所でも二人乗りは危険ですからやめましよう.ただし,幼児用の座席に幼児を乗せているときは別です.
(5)かさを差したり,物を手やハンドルにに提げたりして乗るのは止めましよう.犬などの動物を引きながら自転車に乗るのも危険です.
(6)げたやハイヒールを履いて乗らないようにしましよう.
が挙げられており、今回の報道内容は、この部分への項目追加になるものと推測される。

 なお、自転車運転者は、もちろん、上記とは別に道路交通法や道路交通施行規則を遵守する必要がある。こちらのリストからいくつか拝見してみたが、私が知らなかったのは、自転車の大きさについての制限である。道路交通法施行規則の中の「(普通自転車の大きさ等)第九条の二」によれば、
一 車体の大きさは、次に掲げる長さ及び幅を超えないこと。
 イ 長さ百九十センチメートル
 ロ 幅六十センチメートル
となっている。通常これを超えるような自転車はありえないが、サイクリング施設内で貸し出しているような「面白自転車」は一般道路を通行できないようだ。なお上記の規定には高さ制限は盛り込まれていないので、長さと幅が制限内であり、かつ、一般道路上の高さ制限に違反しなければ、5メートルの高さの曲芸自転車であっても一般道路を通行できるように思える。




 余談だが、私の大学でいちばん問題となりそうなのは、雨天時に傘を持って片手ハンドルで自転車に乗ることであろう。以前からこの危険性はたびたび指摘されており、ケガを伴わない程度の衝突事故は何度か目撃したことがあるが、雨合羽の着用に切り替えることは一般的とは言えない。前にもこの日記に書いたことがあるが(2003年6月27日の日記2006年4月11日の日記参照)、傘取り付け具を自転車のハンドルに装備すれば、いくらか安全であるように思える。最近では、各種自転車店やホームセンターの自転車用品売り場でも扱っているようだが...。