じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
1月21日には大学構内各所で雪だるまが出現した。私の行動範囲に限っても全部で十体以上にのぼった。写真はその中でもユニークな格好をしていたもの。雪が積もった時に雪だるまを作るのは、関東、東海、中国地方山陽側など、滅多に雪が降らない地域に限られるのではないかと思われる。
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【思ったこと】 _80122(火)[教育]平成20年度センター試験(4)訓練を受けた事故対応者配置が必要 昨日も述べたが、英語リスニングテストは通常、2名以上の監督者のほかに1名の補助監督者、合計3名以上で実施にあたることが定められている。監督者が3名でも実施できるということは ●機器不具合等のトラブルは、大半の会場でゼロ、起こってもせいぜい1件。 という想定のもとで成り立っており、もし、同じ会場内で、解答開始後に4名もの受験生が次々と不具合を訴えたとしたら、たぶんパニックに陥ってしまうことだろう。 リスニングテストの監督に従事する教員は事前に2時間程度の説明会を受講しなければならない。またその際に分厚いマニュアルが手渡され、実施までに熟読するようにと命じられる。マニュアルには再開テストの実施手順も含まれており、再開テストを実施することは想定の範囲内であることが分かる。 リスニングテストは、今年度の場合、17時25分から説明を開始し、18時05分から解答開始、18時35分に解答することとなっていた(但し、トイレの混雑や、説明時間中のトラブル対応なので解答開始が遅れそうな場合は、5分単位で解答開始を遅らせても良いことになっている。これは通常の実施方法であって、開始が10分遅れたとしてもトラブルとは言えない)。 リスニングテストの解答時間はわずか30分間(実際には29分間程度)であり、何事もなければ、体力的にはそれほどくたびれる時間ではない。問題は、受験生が挙手した時や、鼻血や嘔吐、その他不測の事態が起こった時の対応である。事前に説明を受け分厚いマニュアルを熟読していたとしても、きわめて短い時間のうちに、マニュアル通りに適確に対応できるかどうかは、何とも言えない。 そう言えば、ロンドン・ヒースロー空港で1月17日、152人が搭乗した英国航空の北京発の国際線が着陸に失敗。機体は滑走路を飛び出し擱座、すべての車輪が大破、エンジンも根元から脱落するという事故があった。しかし、操縦士の適確な対処により、乗客等18人が負傷し病院に収容されただけで、衝撃による火災・爆発は食い止められた。テレビニュースで聞いたところでは、この事故のさいに操縦士に与えられた時間はわずか25秒程度であったという。この時間内に適確に対処したことで大事故がくい止められたわけだが、リスニング監督者にそのような短時間に適確な判断ができるかどうかは心許ない。 長時間の監督業務も大変である。リスニング補助監督者以外は、朝一番の公民の試験から殆ど立ちっぱなしで疲労困憊している。体力的にはまだ大丈夫であっても、精神的緊張は極限状態に達している。あまり報道されていないようだが、監督業務に従事したことで1月下旬に体調をくずす教員も少なくない。 こうしてみると、もし今後もリスニングテストを実施していくのであれば、この試験時間に限った、専門の監督者を養成しておくことが望ましいように思う。それもできるだけ若手の教員を中心とし、説明会受講だけでなく、事故対応訓練をこなしてもらう。もちろん、それなりの特別手当を支給し、かつ、「リスニングテスト監督資格保有者」として認定し、他の科目の試験監督従事を免除する。こうすれば、ある程度の数のトラブルが発生しても適確に対処でき、公平な実施を損なわなくて済むように思う。 |