じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
昨日に続いて、明け方の写真(2月5日06時17分撮影)。今回はよく晴れ、上から木星、金星、月(月齢27.3)が揃って見えていた。2月1日早朝の写真に比べると、木星を原点として、月はもちろん、金星もかなりの速さで東方向に移動していることが分かる。
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【思ったこと】 _80204(月)[教育]大学教育における競争的資金の活用(3) 昨日の続き。今回は特定大学の学内向け中心のシンポであったため、具体的内容に立ち入ったコメントは避けたいと思っているが、このシンポのほか、最近の一連のGP申請支援活動などを通じて、GP申請内容にはいくつかのパターンがあることが分かってきた。 いちばんありがちなのは(←不採択のものを含む)、特定のテーマに関して関係教員が連携し、新たな授業科目群を作るといったタイプである。昨日も述べたが、このタイプでは、従来のディシプリンとは別に新たなコースを作ろうとするため、関係教員はそれだけプラスαの負担を強いられることになる。そのいっぽう、「本職」に関わる教育のやり方は温存されてしまうので、これだけでは抜本的な「大学院教育の実質化(教育の課程の組織的な展開の強化)」はあまり推進されないのではないかという疑問がある。 次に、内容はきわめて斬新でインパクトがあるのだが、全学対象というわりには取り組みの規模がきわめて小さく、将来的にも拡大の見込みが少ないというタイプがある。例えば学生数が1万、2万というような大規模大学なのに、取り組みが実践されたのは数十人規模、その中での成果しか言及されていないという場合がこれにあたる。もちろん、試行段階であるならそれもよかろうが、試行と言うからにはどうやって全学への普及をはかるのかというプロセスを明示しなければ、実施関係者だけの自己満足に終わってしまう。 もう1つ、外国の大学を訪問して先進的な経験を学んだり、比較調査をしたり、外国から講師を招聘してシンポを開催する、...といったことにお金をかける取り組みもあるようだが、これも、ちゃんとした効果測定をしないと国税の無駄遣いに終わってしまいそうな気がする。いまの時代、ネットやEメイルでもかなりの情報を得ることはできる。教育の課程の組織的な展開を強化するためには、それほどお金はかからないようにも思う。 今度の2月9日〜10日、横浜市で平成19年度「大学教育改革プログラム合同フォーラム」が開催される。各種の講演やパネルディスカッションを拝聴し、私自身の任務を果たしていきたいと思う。 |