じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
【ちょっと思ったこと】
KYとはタバコを吸って空気(K)を汚す(Y)ことだ 2月19日夜は、教室恒例の予餞会(心理学教室の卒業生、修論生を送り出す会)が開催された。予餞会は、かつてはホテルで行われることが多かったが、ここ数年は、ダイニングバーやレストランを貸し切るようになっている。 この会場のことで毎年気になるのが、受動喫煙防止への配慮である。昨年の日記で、「めでたい席なのでその場では何も言わなかったが、来年から、受動喫煙防止に配慮するよう事前に申し入れておくことにしたい。」と記しておいたが、今回の会場でも、最初から各テーブルに灰皿が用意され、始まる前からタバコを吸い出す学生まで出ていたので、乾杯の音頭をとる時に、「このように大勢の人が集まる場でタバコを吸って空気を汚すのは犯罪行為だ」と演説した。せっかくのメデタイ雰囲気を壊すという点では「KY」な挨拶だったかもしれないが、そもそも、周囲の非喫煙者に配慮せず、灰皿があったというだけでタバコを吸い始めること自体が最悪のKYである。お店のほうも、もう少し配慮してもらいたいところである。 |
【思ったこと】 _80219(火)[教育]大学教育改革プログラム合同フォーラム(11)GP事業の成果と今後の展開(2)GPは受験生獲得には有効とは言えない 昨日に続き、フォーラム2日目、 パネルディスカッション:「GP事業の成果と今後の展開」 についての感想。 昨日も言及したアンケート結果報告では、単なる比率ばかりでなく、
さて、そうした中で、特に気になるのが、「選定されたGPの取組によって当該大学が得た成果(効果)」の内訳である。 資料によれば、「学習成果」、「学習意欲」、「教育方法』、「学習支援」、「教員意識」などの面で成果を得たと回答された比率は、「そう思う」が30%、「ある程度思う」を加えた比率はほぼ80%を越えており、少なくとも関係者の主観的印象レベルでは、GPという支援策が大学教育改革に大きく貢献したことが裏付けられるといってよいだろう。 その反面、受験生の質や受験生数に関して「成果(効果)があった」と答えた比率はごく僅かであり、「そう思う」の比率は5%未満、「ある程度思う」を加えても20%前後にとどまっていることがグラフから読み取れる。 受験生への効果が少ないことについては、昨年度のフォーラムでも議論されており、私自身も、2006年11月27日の日記で考えを述べたことがあった。その後も、いくつかの大学のGP実施状況を拝見する機会があったが、私の考えは変わらず、むしろ、ますます確信を強めるばかりであった。 要するに、日本では、国公立大と私立大の学費があまりにも違いすぎるのである。私立大がいくらユニークで画期的な教育改革を行ったとしても、学費を払いきれない人は、やむなく国公立に入学せざるを得ない。このほかもちろん、受験生自身の学力の問題もある。そういう意味では、私立大がいくら熱心にGPに取り組んでも、それによって受験生の数が増えたり、受験生の質が向上するというようなことは、きわめて限定的であると言わざるを得ない。 いっぽう、国公立大に関して言えば、GP申請に不熱心であったからといって、定員割れにより経営難に陥るという心配は少ない。私立大より大幅に学費が安いという限りにおいては、「GPに申請しなくても安泰」であり、GPに採択されても単発型の成果誇示だけに終わり、大学全体に及ぶような改革に繋げることは難しいのではないかという気がしている。いや、それでは困るのだけれども...。 次回に続く。 |