じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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岡山大学構内でお花見(48)キョウチクトウ

 一般教育棟構内のキョウチクトウの花。毎年、この時期に見事な花を咲かせる。今年の夏の特徴としては、背景に「祝 北京オリンピック出場」の垂れ幕がかけられていること。



7月30日(水)

【ちょっと思ったこと】

チベット高原のウサギ大発生で日本が猛暑になる?

 夕食時に視たNHKの

ちょっと変だぞ日本の自然III

という番組で、

●チベット高原のウサギ大発生で日本が猛暑になる

という話題を取り上げていた。チベット高気圧が発達し日本上空を覆うと猛暑になることが知られているが、ウサギ(ナキウサギ)が大発生したことが原因でチベット高気圧が発達するわけではない。

番組でも言及されていた、「風が吹くと桶屋が儲かる」は、それなりに因果性の連鎖があるが、ウサギ大発生は、チベット高気圧発達がもたらしたのかもしれない結果にすぎず、原因ではない。より正確に言えば、

チベット高気圧の発達により、いっぽうでウサギが大発生し、他方で日本が猛暑になる

と表現すべきであろう。

 ではなぜ、チベット高気圧が発達するとウサギが殖えるのかということだが、番組から聞き取った限りでは、要するに、
  • 高気圧の発達で雨が少なくなり、草原の砂漠化が進む
  • そうすると、遠くまで景色が見えるようになって、ウサギのオスとメスがお互いを見つけやすくなる。
  • そうすると、オスとメスが頻繁に交尾して子どもを殖やすようになる。
という仮説に依拠しているようだ。これ自体はまさに「風が吹くと桶屋が」流の因果連鎖のように見えるが、オスとメスが、視覚的な手がかりだけで交尾相手を探すとはちょっと考えにくい。もう少し別の原因が複合的に関与しているのではないかなあ。

 なお、日本上空をチベット高気圧が覆い、その下の太平洋高気圧との二層構造になると、猛暑が起こる一方、スコールのような雨が降りやすいというような話題も取り上げていたようだが、そう言えば、岡山では毎日のように雷雲が発生し、夕方に短時間雨が降るというような現象が3日間以上続いている。この現象は、梅雨前線の名残が日本の真ん中付近に停滞していて大気が不安定になっているためだと思っていたが、もしその根本原因がチベット高気圧との二層構造のせいであるとしたら、まことに時宜を得た番組であったということになる。7月31日の岡山も、どうやら午後からは雷雨になりそうだ。