じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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§§  10月18日夜〜19日朝にかけてよく晴れ、18日の月の出、19日の日の出をはっきり眺めることができた。なお、18日21時の月齢は19.2。また19日の午前09時18分には月の赤緯が最北となる。


10月18日(土)

【ちょっと思ったこと】

風邪、回復傾向/食料品選択に迷う

 金曜日から突発性の偏頭痛を伴う風邪の初期症状が出ていたが、18日昼にはかなり回復。まだ扁桃腺のあたりに痛みが残るが、頭痛のほうは収まった。

 昼に外食を兼ねて夫婦で外出。帰りがけに食品スーパーで買い物をしたが、このところ食料品の安全性について色々なニュースがあり、これまでと同じ商品を選ぶのを躊躇してしまった。

 私自身がよく買うのは、低脂肪ヨーグルトと豆乳。低脂肪のプレーンヨーグルト(500g)のほうは、安い品は128円となっていてこれまではよく買っていたのだが、原材料がイマイチ信用できない。今回は、大手メーカー3社の158円の品を取り混ぜて購入した。豆乳のほうも、調整豆乳の最安値は1000mlで158円であったが、原材料がいまいち分からない。けっきょく、大手メーカーの198円の品を買うことにした。

 少し前から、最寄りの地域生協店舗が改装工事中で閉鎖されており、気軽にコープ製品を買えなくなっている。もっとも、少し前の輸入冷凍食品の騒ぎにも見られるように、コープブランドだからといって安全であるという保証はない。けっきょく、現在できることと言えば、なるべくいろいろなメーカーの商品を買って、特定商品で事故が起こった時のリスクを最小限にとどめるということだけである。

【思ったこと】
_81018(土)[心理]日本心理学会第72回大会(22)超高齢者研究の現在(14)

 話題提供で示されたように、日本人を対象にした調査の結果、エリクソンやトルンスタムの「老年的超越」に相当する特性は日本人高齢者にも見られることが分かった。しかし、尺度自体はうまくフィットせず、また、日本人の高齢者全体の中では老年的超越者の比率はかなり少ないという意外な事実も判明した。この原因について、話題提供者の方は
  1. 宗教観の相違
  2. 自己意識の相違:自己や自意識の弱さ
  3. 集団と個の関係の相違:個人主義vs集団主義
という3点を挙げておられたが、うーむ、どうかなあ、調査自体がきわめて堅実で確実性の高いエビデンスを提供していたのに対して、上記の解釈のほうは、かなりあやふやという気がしてならない。

 まず、宗教観に関してだが、西洋一般の宗教観に比べると日本人高齢者一般の宗教観のほうが希薄で多様であるということは言えるかもしれない。もっとも日本人高齢者の中でも熱心なクリスチャンもいるし、毎日、仏教や神道それぞれの様式で宗教行為を行っているお年寄りも少なくない。どの信者の場合に老年的超越が多いのかといった詳細な分析を行わなければ、説得力をもたせるのは難しいように思う。それと、老年的超越自体は、キリスト教よりも仏教や神道の宗教観に近いところがあるようにも思える。であるならなぜ、西洋人よりも相対的にそれらの宗教の影響を受けやすいはずの日本人高齢者において老年的超越者の比率が少ないのかが新たな疑問となってくる。

 2.の「自意識の弱さ」や3.の「個人主義vs集団主義」については、むしろ、俗流心理学や、一部の心理学者が流布した考え方が無批判に流布され固定観念化している恐れもあるので、注意が必要である。

 よく言われることだが、個人間で競い合う格闘技が盛んで、旅行先ではすぐに自分の顔入りの写真を撮りたがる日本人のほうが自意識が高く、また個人主義的であるという説もある。昨年の日本心理学会71回大会でも、「日本人イコール集団主義」という固定観念に対して様々な角度から批判的検討がなされていた。とにかく、みんながああそうかと分かった気分になっているだけではダメで、慎重な分析が必要である。


 次回に続く。