じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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01月02日(金)

【ちょっと思ったこと】

元日の生活
  • 午前中はコタツにもぐって「新年の抱負」を書いたり、読書をしたり。
  • 昼前に近くの神社までジョギング、初詣。妻の実家用の破魔矢を買い、追加の年賀状を出す(ちなみに私の家宛の年賀状は「不在届」を出しているため、6日まで配達されない。
  • 午後は、イタリア・アルプスのトレッキング番組を視る。イタリア側からのマッターホルンや、かつて訪れた時には吹雪で何も見えなかったエギーユ・デュ・ミディ展望台からのモンブラン眺望を楽しむことができた。
  • 15時ころから近くの温泉へ。塩サウナや露天風呂に入る。
  • 夜は青蔵公路・青海チベット鉄道の番組を視た。番組の構成はちぐはぐで、別の取材番組の映像をつなぎ合わせただけというような印象を受けたが、ちょうど一年前に訪れた場所の精細映像を眺めることができて懐かしかった。


【思ったこと】
_90102(金)[日記]「Web日記生活者」についての覚え書き

 元日の日記の最後の部分で
...年末には一年をふりかえる日記を掲載し、さらには元旦早々から「新年の抱負」を執筆するなど、相変わらず「Web日記生活者(←「Web日記依存症」という言葉もあるかも)」として正月を過ごしている。
というように、「Web日記生活者」という言葉を使った。Web日記についての私の考えはこれまで何度も書いているが、その後やや考えが変わったところもあるので、お正月を機会に最近の考えをまとめておきたいと思う。

 まず「Web日記とは何か」についての私の定義は以下の通りである。但しこれはあくまで「私がそのような方針でWeb日記を書いている」というだけのことであって、そうあるべきだとか、そのように定義すると何かの論議に役立つというようなことを主張するものではない。もともとWeb日記のスタイルや内容は、執筆者によってマチマチであることが最大の特色なのであって、「この基準を満たさないとWeb日記とは言えない」というような境界線が引かれているわけではないことをお断りしておく。
  1. 日記という言葉の辞書的定義から言って「毎日の出来事や感想を記録したもの」であることが基本。出来事の範囲が私的生活に限定されるのか、世の中一般に及ぶのかは執筆者によって異なる。
  2. その日記内容をWebサイトに日々公開していくのが「Web日記」である。日々公開する行為は「更新」と呼ばれるが、すでに執筆した部分を書き換えていく(←これが本来の意味の「更新」)わけではないので、正しくは「エントリー(記入)」とするのが妥当ではないかと思っている。
  3. 昨今のブログとは異なり、他者に対して意見を表明したり、情報を発信したりすることは主目的ではない。それゆえ、アクセス数の増減には無頓着。コメントやトラックバックなどの機能も必要条件にはなっていない。
 では、人に読まれる目的ではないのに、なぜネット上で公開し続けるのか。これは、行動分析学の言葉で言えば、「日記を執筆しネット上で公開する」という行動は、何によって強化されているのか?という問題に置き換えて考えることができる。しかしその強化因は人によってマチマチであり、一概には言えないと思う。匿名で執筆し、単に日常生活の愚痴のはけ口であることが強化因になっている方もあるだろう。長期にわたり執筆している人たちのあいだの、Web上でのあっさりした交流が強化因になっている場合もある。交流はなくても、同じ時代を生きている人たちが日々の出来事についてどのように考えているのかを伝えあうということは、自分自身の考えを固める上でも参考になるし、時には励ましにもなる。

 Web日記は日々更新(エントリー)されていくものであるが、真の価値は当日の日記よりも過去日記の蓄積にあると私は思っている。その日に新しく知ったことを日記に書き残しておけば、Googleの検索窓にキーワードを入れるだけで、たいがいの記録は見つけ出すことができる。このところますます記憶力が衰えているので、この機能はまことにありがたい。じっさい、Web日記を書いていなかった1996年以前は、正月はどのように過ごしたのか、いつどこに旅行したのか、ということさえ全く思い出せなくなってしまった。

 過去日記はまた、自分の考えがどのように変遷していったのかを知る手がかりにもなる。いくら一貫性が大事だとか言っても、10年も経てば、世の中の諸問題に対する考え方も相当に変わってくるものである。何をきっかけに考えが変わったのかを自己点検してみるというのも1つの楽しみである。

 このほか、あくまで私個人のメリットかもしれないが、私の場合は、日記の執筆時間を毎朝6時半〜7時半頃というのように決めているので、日記執筆という行動が日常生活に完全に組み込まれ、そのことによって規則的な生活が守られているという面がある。であるからして、冒頭の「Web日記生活者」という話題に戻るならば、
「日記執筆」、「Web公開」、「過去日記利用」、「他のWeb日記閲覧」、「他の日記者との、あっさりした交流」といった諸行動を日常の基本行動に組み込み、それらを日々の糧(の一部)として生活している人。
というのが私なりの「Web日記生活者」の定義ということになる。いずれにせよ、意見表明や情報発信を主目的としているブロガーの方々とは、かなり異なったライフスタイルになっていると思う。