じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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01月03日(土)

【ちょっと思ったこと】

箱根駅伝中継に割り込むCMの効果

 1月2日の午前中は、読書のあと、箱根駅伝の中継を観る。第五区では、東洋大の1年生、柏原選手がトップ早大との差4分58秒を逆転し、区間記録で往路優勝を遂げた。なお、この中継でまことに残念であったのは、柏原選手が早大の選手を追い抜いたあとのデッドヒートと、ゴール間際の最大の見所というべき時間帯に、数分間にわたり二度もCMが挿入されたことである。こういう時に挿入されるCMというのは、沿道で観戦している場合にあてはめれば、人垣の前の人が突然横断幕を掲げて私の視界を遮るというようなものであり、あまり良い印象は受けない。民放という宿命上、やむを得ないと言えばそれまでだが、観戦妨害でムカムカしている時で強制的にCMを視させられても、かえって悪いイメージがくっついてしまうのではないかという気もする。CMは単に目立てばよいとか、単純呈示だけで効果を発揮するというものでもなく、良いイメージを刷り込む(条件づけする)ことが肝要ではないかと思うのだが、スポンサーはどう考えているのだろうか。

 このほか、ふだんは視る機会の無い高精細画面で、台湾やパタゴニアのSLなど、私好みの海外取材番組を楽しむことができた。

【思ったこと】
_90103(土)[一般]地デジ移行のウソホント(1)薄型テレビはゼッタイに必要か?

 昨年12月上旬の各種報道によれば、2007年9月時点の地デジの普及世帯は約2350万世帯(普及対象世帯の約47%)で、政府などが目標としていた2600万世帯に比べ250万世帯少ない。政府や関連業界は普及に向けた体制や計画の見直しを迫られる可能性があるという。

 そもそも2011年7月24日予定の地デジ完全移行(地上アナログテレビジョン放送放送終了に伴う地上デジタルテレビジョン放送への完全移行)で何が変わるのか? このことについては、NHKや民放、家電業界の思惑なども働いていて、情報が正確に伝えられていないように思われる。今回、妻の実家に帰省中、新旧電気機器を組み合わせていろいろなケースを試してみることができたので、この体験をもとに、私が理解できた範囲での「地デジ移行のウソホント」について、お正月を機会にまとめてみたいと思う。なお、今回の連載はあくまで私の個人体験から得た情報に基づいており、一部不確か、もしくは間違った内容を含んでいる可能性がある。このWeb日記を読まれた方は、その内容を鵜呑みにせず、あくまでご自身で最終確認をされた上で新しい機器などを購入していただきたい。

 さて、今回はまず、地デジ完全移行になると、従来のブラウン管型テレビ(地デジ非対応のアナログテレビ)は、ただの箱になってしまうのか?ということについて私が知り得た情報を記すことにしたい。結論から言えば、新たに薄型テレビに買い換えなくても、ただの箱になることはない。一番手軽なのは、4万円前後の地デジ対応DVDデッキ(録画機。正式には「DVDレコーダー」、「BDレコーダー」、「HDDレコーダー」などがある)を購入し、その出力端子(黄色の映像端子と赤白の音声端子のこと。確か、「コンポジット出力端子」と呼ばれていたと思う)をブラウン管型のテレビの入力端子につないで視聴することである。地デジ放送を視聴する時は、テレビとDVDデッキの両方の電源を入れ、テレビ側はビデオ入力にして番組を視ればよい。これで、アナログ放送では利用できなかった、「番組表」や「データ放送」などの付加機能を利用することができる。

 上記のほか、簡易地デジチューナーを接続することによってもブラウン管型テレビを従来通り利用することができるということであるが、「番組表」や「データ放送」が表示できるのかどうかは不明。どっちにしても、録画のできるDVDデッキ(DVDレコーダー)のほうが遙かにお得であると思う。ちなみに、DVDデッキでBDなどを使って高画質録画をしておけば、後日、薄型テレビを購入した時にはより精細な画面で再生することができる。




 ところで、従来型のブラウン管型テレビは、縦横比が、横4:縦3(640:480)になっており、横長の地デジ標準画面である、横16:縦9(1920:1080)をそっくり表示しようとすると人の顔や景色が縦長に細く表示されてしまう。よって、リモコンの表示切り替えで、ノーマル(テレビ画面の上下部分は何も映らない)とするか、サイドカット(左右の端の画面はカットしてしまう)とするかどちらかを選ぶ必要がある。ノーマル表示では、全体の画像が従来のアナログ画面より小さく見えるようになる。

 ちなみに、現時点では、殆どの番組は、地デジとアナログとも同じ内容を放送しているため、地デジの横長画面の左右両端は、ニュース番組では壁紙程度、天気予報では隣接地域の白地図のみが表示されるだけで、特段の情報的価値はない(例えば中国地方の天気予報画面で言えば、アナログ画面では中国地方のみの予報画面となるが、地デジ画面ではその両端に近畿地方や九州地方の白地図の一部が見えるが、近畿地方や九州地方の予報は表示されていないので何の利用価値もない。大相撲中継の場合も、地デジの横長画面では土俵の左右の観客席が映し出されているだけである)。




 では、ブラウン管型のアナログ専用テレビを薄型テレビに買い換えた場合、どういうメリットがあるのか。これはひとえに、画面が高精細であるという一点に尽きると思う。であるからして、プログレッシブ機能を備えた大型のブラウン管型を安物の小型薄型テレビに買い換えるメリットは全く無いと言っても過言ではない。どうせ買うなら、お金を貯めて30インチ、40インチといった大サイズの受信機を購入するべきである。

 元日の日記にも書いたが、妻の実家にある42インチの液晶テレビで眺める映像は確かに相当の迫力がある。海外の山や自然風景など、私の好みの番組に関しては、本当にそこを旅行したような気分になる。

 もっとも何でもかんでも高精細であればよいとは私は思わない。以前にも書いたことがあるが、高精細で顔をアップされると、顔のしわ、シミ、ヒゲ、にきび、ほくろ、皮膚炎、汗、虫歯や詰め物、(グルメ番組では)口の周りは歯の間にくっついた食べかすなどが露わになり、思わず目を背けたくなってしまう。これは、一般人や政治家やもとより、ちゃんとメイクしたはずの芸能人でも同様。このほか、海外取材番組でも、路上のゴミや壁の落書きが目立って、必ずしも美しい風景ばかりとは言えない場合がある。

 さらに、格闘技やボクシングでは生々しい出血が映し出されることもあり、私には観るに耐えない。

 ということもあり、私個人が高精細画面で感動するのは、海外の美しい自然風景、美術作品(例えば水墨画の微妙な濃淡など)などごく一部のジャンルに限られる。人の顔のアップ画面などは、ぼかしを入れてもらいたいくらいだ。

 次回に続く。