じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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今年はネコ年(13)黒猫とブチ猫の対決? 元日の日記と1月8日の日記に、白黒のブチ猫と黒猫の写真を掲載した。これら2匹は比較的仲がよいように見えるが、オス同士ということもあって、縄張り争いをすることも少なくない。今回掲載の写真は、昨日の昼に見かけた対決?風景
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【思ったこと】 _a0312(金)[心理]タダでもうける?! “無料ビジネス”の舞台裏(2)利用料金がタダであることの効用 昨日に続き、3月10日放送のNHKクローズアップ現代 タダでもうける?!“無料ビジネス”の舞台裏 という番組の感想。 番組の前半で紹介された、行動経済学者・アリエリー教授の実験は以下のようなものであった。
まず、上掲の実験結果だけでは「人々が不利な選択さえしてしまう」ことは示されていない。それと、1つの商品を1個限定で選択することと、ネット上の無料サービスを継続的に利用するということが、同一原因で説明できるとは考えにくい。「無料」という言葉でひとくくりに一般化するのではなく、個々の状況や文脈の中で具体的な分析を進める必要があると思う。 ここでいったん脱線して、上掲のチョコレート選択の場面について考えてみよう。 行動分析学の立場で捉えるならば、物を買うということには、通常2種類の随伴性が関与する。
ある商品の価格が無料になるということは、要するに、2.の随伴性を外すということである。少なくとも上掲のような実験だけでは「無料には人々を強力に魅了する力がある」とは言えない。有料の時に存在していた好子消失の随伴性が存在しなくなったことで弱化の歯止めが効きにくくなっただけのことである。であるからして、無料自体には強化力はない。あくまで、その商品自体を手に入れる行動を強化するような別の好子が不可欠であると思う。 さて、もとの話題に戻るが、何かのサービスを継続的に利用する場合と、上記のような商品購入の場合とは、強化・弱化のメカニズムが相当に異なっているように思われる。 例えば、無料ではなくて一定金額を支払う場合でも、「食べ放題」、「使い放題」、「乗り放題」のような行動は、かなり強化的である。これは要するに、お金を支払うという「好子消失」が、個々の行動の直後に随伴せず、弱化の働きをしていないことによるものと分析できる。テーマパークで遊具に乗る時など、そのつど料金を支払う限りにおいては「好子消失」の弱化効果が働くが、「一日券乗り放題」であれば、何度利用しても、「好子消失」が行動の直後に随伴するわけではない。ネット利用の場合も同様であり、従量制よりは契約期間あたりの定額制のほうが利用頻度は遙かに増えるはずである。 継続利用にあたって「無料」が魅力的である別の理由として、支払い方法が面倒であること、架空請求などの詐欺に遭うリスクが少ない、関心が低くなってもほったらかしにできる(継続的に関わる義務がない)、ことなどを挙げることもできると思う。有料サービスの場合は、高額請求に巻き込まれる恐れはないかとか、クレジットカード情報が流出しないだろうか、といったリスクが伴うほか、支払いの煩わしさ自体が嫌子になることさえある。私自身の場合を例に挙げれば、私は封書で郵便を出すということが極端に嫌いであって、できる限りEメイル利用で連絡を済ませることにしている。これは、別段、切手代が有料であるから嫌だということではない。切手を買いに行く手間、郵便ポストまで差し出しに行く手間が面倒、さらに文書を印刷したり、それを封筒に入れて宛名を書くということが面倒だといった点につきる。なお、最近では「一部無料サービス」に騙されて、有料部分で高額請求に遭う被害も出ているというので、申込みには十分な注意が必要であることは言うまでもない。 次回に続く。 |