じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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再び「光る夜空」 6月18日(金)は朝から雨が降り出し、24時間で12.5ミリの雨量を記録した。いったん雨があがった夜8時頃、南の空が街の灯りに照らされて光って見えていた。6月15日に続いて、梅雨に入ってから2回目の光景。 |
【小さな話題】 浜名湖のボート事故は、えい航と救助確認ミスが原因では? 各種報道によれば、6月18日午後3時半ごろ、浜松市北区三ケ日町佐久米の浜名湖の沖合約100〜200メートルで、野外体験学習中の豊橋市立章南中学校の生徒らが乗った手こぎの大型のボートが転覆し、女子生徒1人の死亡が搬送先の病院で確認された。 事故の起こった場所は浜名湖のいちばん北側であり、東名高速の浜名湖SAからも見渡せる湖面のあたりであったようだ。以前、夫婦でこちらのホテルに泊まったこともあった。(2008年2月27日の楽天版参照。) この事故をめぐっては、強風・高波時にボート実習を強行したことが問題視されているようだが、いろいろな報道を細かく見ると、少なくとも死者が出てしまったことについては、もっと別の原因があったように思える。 まず、ボート転覆は自走中ではなく、「えい航中にボートが傾いて、ひっくり返った」というのが真相であるようだ。ではなぜ、えい航したのかであるが、2010年6月18日23時08分発信の産経ニュースには ボートは午後2時ごろ、沖合に向けて出発。うち1艇のボートの教諭から別のボートの職員に無線で「ひどい船酔いでこれ以上漕げない」と連絡があった。という記載があり、自走中に高波で転覆したのではなく、「船酔いでボートが漕げなくなり、そのために、えい航を始めたところ、転覆した」というのが事実であったようだ。 この「えい航」について、アサヒコムの2010年6月18日22時19分発信記事では 浜名湖でボートの販売や修理、保管などをしている「浜名湖ボートクラブカナル」の柴田昌宏代表(48)は、波が高い中で人を乗せたボートを引航すると、左右に振られて横波が入るなどしてかえって危険だという。「引っ張る船に全員を乗せ、空にしたボートを引く方がいい。人数が多すぎたら、ボートを漂流させたままでピストン輸送して陸に運ぶのが安全だ」と指摘する。という声が紹介されている。もしそうであるなら、この事故は、えい航がもたらしたものと言うことができる。 そしてさらに問題であったのは、全員が救命胴衣をつけていたにも関わらず、なぜ1名が亡くなってしまったのかということだ。毎日新聞記事(2010年6月19日 東京朝刊)には、 救命胴衣を着て、湖面に浮いていた19人が救助された午後4時半ごろ「全員救助」の一報が現場で流れた。だがその後、転覆したボートの内側で西野さんが見つかり、現場は再び騒然とした。とあり、また、それより前のNHKのオンライン速報では
亡くなった中学生が、いつの時点で転覆したボートの内側から発見されたのかについては確かな情報はないが、2010年6月18日22時19分発信のアサヒコムでは 全長7メートルのボートには、生徒18人と、指導の教師2人が救命胴衣を身に着けて乗り込んでいた。転覆時、大半はボートの外に放り出され、船底にしがみついて救助を待った。だが、生徒によると、「4人くらいが、ひっくり返ったボートの中に閉じこめられてしまった」。亡くなった西野花菜さん(12)は、ボートの内側から見つかった。という記述があり、ひっくり返ったボートの中を早期に捜索していれば、命が助かったのではないかとまことに悔やまれる。 ということで、伝えられた記事を総合する限りでは、高波の中で実習を強行したという判断の甘さも一因ではあったが、えい航についての人為的ミスと、救助活動にあたっての見落としが直接的な原因になっているような気がしてならない。 |