じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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2010年版・岡山大学構内でお花見(66)ヒメジョオンとハルシャギクの対決

 昨日の日記に掲載したように、この季節、大学構内各所でヒメジョオンの大群落が見られる。同時に、ハルシャギクの大群落も見頃となっている。この2種のどちらのほうが繁殖力が強いのか、それとも棲み分けているのか、興味深いところであるが、本日たまたま、両者の勢力範囲がほぼ半々となっている空き地を見つけた。一年後にどう変化しているのか、定点観察を続けていきたいと思う。



7月1日(木)

【思ったこと】
_a0701(木)[一般]株価・為替の報道は、くだらん「解説」などせず、また、速報ではなく平均値を伝えるだけでよい

 7月2日(金)朝5時台の「NHKおはよう日本」のトップでは、「NY株 一時150ドル超下落」というニュースが取り上げられていた。もっとも、朝5時時点の平均株価は41.49ドル安まで持ち直しており、果たしてトップに挙げるほど価値のあるニュースであったのかどうかは疑わしい。株価の激しい変動に、ニュースの優先順位決定者が臨機応変に対応できなかったためであろうと思う。

 以前にもこのWeb日記で取り上げたことがあるが、株価や為替の報道をめぐっては気に入らない点が2つほどある。1つは、数値の変動について、まことしやかな後付けの解釈をくっつけていることである。NHKオンラインからその部分を全文引用してみると以下のようになる。
  • NY株 一時150ドル超下落 7月2日 5時13分
    ニューヨーク株式市場は、1日に発表されたアメリカの景気指標が悪化したことでアメリカの景気回復にブレーキがかかるとの懸念が強まって売り注文が増え、平均株価は一時、150ドル以上値下がりしました。

    1日のニューヨーク株式市場はこの日発表されたアメリカの製造業の景況感を示す統計や、中古住宅の契約件数がいずれも市場予想を下回ったことで、アメリカの景気回復にブレーキがかかるとの懸念が強まり、売り注文が増えました。平均株価は一時、150ドル以上値下がりしました。また、ニューヨーク外国為替市場でもアメリカの景気の先行きに対する懸念からドルを売って円を買う動きが強まり、円相場は一時、去年12月上旬以来、およそ7か月ぶりに1ドル87円台を突破し、86円台後半まで円高ドル安が進みました。市場関係者は「このところ住宅関連指標の悪化が目立つほか、アメリカの景気回復を引っ張ってきた製造業でも成長が鈍っていることで、株式やドルを売る動きが強まっている」と話しています。

  • NY株価 ことしの最安値更新 7月2日 6時21分

     ニューヨーク株式市場は、アメリカの景気指標が悪化したことで、アメリカの景気回復にブレーキがかかるとの懸念が強まって売り注文が増え、平均株価が一時、150ドル以上値下がりし、終値は2日連続で、ことしの最安値を更新しました。

     1日のニューヨーク株式市場は、この日発表されたアメリカの製造業の景況感を示す統計や、中古住宅の契約件数が、いずれも市場予想を下回ったことで、アメリカの景気回復にブレーキがかかるとの懸念が強まり、売り注文が増えました。平均株価は一時、150ドル以上値下がりし、終値は前日に比べて41ドル49セント安い9732ドル53セントとなり、2日連続で、ことしの最安値を更新しました。また、ニューヨーク外国為替市場でもアメリカの景気の先行きに対する懸念からドルを売って円を買う動きが強まり、円相場は一時、去年12月上旬以来、およそ7か月ぶりに1ドル87円台を突破し、86円台後半まで円高ドル安が進みました。市場関係者は「このところ住宅関連指標の悪化が目立つほか、アメリカの景気回復を引っ張ってきた製造業でも成長が鈍っていることで、株式やドルを売る動きが強まった」と話しています。

 私が気に入らないのは、「アメリカの景気指標が悪化したことで、アメリカの景気回復にブレーキがかかるとの懸念が強まって売り注文が増え」、「この日発表されたアメリカの製造業の景況感を示す統計や、中古住宅の契約件数が、いずれも市場予想を下回ったことで、アメリカの景気回復にブレーキがかかるとの懸念が強まり、売り注文が増えました」という勝手な解釈である。確かに、株価が下がった背景には、それらの要因があるかもしれない。しかし、売り注文を出した投資家が本当にそういう懸念を強めていたのかどうかは何の証拠も無いし、また、一時150ドル以上値下がりしたあとで41.49ドルまで戻したことについては何の「説明」もなされていない。同じことは円相場についても言える。

 一時的に大量の売り注文が出たのは、結局のところ、そういう懸念が強まったこと自体ではなくて、「そういう懸念が強まるであろう、そうすると今後株価がもっと下がるだろう」という予測に基づいて、損失を阻止しようとして売り逃げようとしたため、またおそらく、その一部には、株価の乱高下を利用して大もうけを企んでいるヘッジファンド関係者の意図的な関与があったものと推測される。

 少し前、某・経済関連番組で、あるゲスト解説者が、「株価や為替がなぜいま安いのか(あるいは、高いのか)」という本当の理由は分からない、しかし、分からないでは解説にならないので、その時点で起こっている都合のよい事実と結びつけてまことしやかに「解説」しているだけである」とホンネを語っていたことがあるが、おそらくそれが正解であろう。ああいうものはしょせん、ゲームであり、時にはネズミ講のようになる。その変動は、ゲーム参加者の駆け引きと、市場参加者の規模で決まるのみであると私は思う。




 株価や為替の報道をめぐっては気に入らないもう1つの点は、テレビやラジオの速報の際、アナウンサーが数値を読み上げた直後に変化があり、「今、変わって」と最新の数値に言い直すことである。このことに関しては、2005年11月3日の日記にも記したことがあるので再掲しておく。
 テレビのニュースなどで外国為替や株式指標を速報する時に「いま変わりまして」という言葉をしばしば耳にするが、これはまったく無駄で、冗長な情報であると思う。「いま変わりまして」というのは、アナウンサーが数値を読み上げた直後に画面の数値が変化し、新しい数値に言い直す時の表現である。しかし、視聴者は何もリアルタイムに取引をしているわけではない。「1ドル117円15銭」が「1ドル117円10銭」に変わったところで、新たな情報として役にたつことは何もない。その直後にドルを円に換えに近くの銀行に出かけたとしても、レートが同一であるという保証は全くない。

 ニュースを通じて視聴者が知りたいのは、大まかな為替動向である。前日と変わらないのか、大幅に変動しているのかそのことさえ分かればよいはず。「いま変わりまして」などとリアルタイムに伝えるのではなく、むしろ、直前1時間の平均値を伝えたほうが情報的価値があるように思う。