【小さな話題】
民主党代表選終わる/菅内閣への注文
民主党代表選挙は、地方議員と党員・サポーターの郵便投票と国会議員の票が開票され、菅総理大臣が721ポイント、小沢前幹事長が491ポイントで、菅総理大臣の再選となった。詳細は以下の通り。
- 国会議員411人(衆院305人、参院106人、1人2ポイントで計8222ポイント)のうち、横路孝弘衆院議長と西岡武夫参院議長を除く409人が投票(無効票3票)。菅首相が206票(412ポイント)で、小沢氏の200票(400ポイント)を小差で上回る。
- 衆院300小選挙区ごとに集計される党員・サポーター票(1選挙区1ポイントで換算)では菅首相が249ポイントと約8割を獲得し、51ポイントにとどまった小沢氏を圧倒した。全国の有権者34万2493人のうち22万9030が投票(投票率66.87%)。菅首相の合計得票は13万7998票、小沢氏は9万194票。
- 地方議員票は全国2382人の議員のうち1360人が菅首相、927人が小沢氏に投票。100ポイントが得票数に応じて配分され、菅首相が60ポイント、小沢氏が40ポイントを獲得した。
各種報道では「党員・サポーター票で小沢氏に大差」などと言われているが、上記のデータを見ると、票数自体は菅首相が上回っているとはいえ、13万7998票:9万194票で、「圧勝」とか「大差」というほどではない。小選挙区の仕組みが多数派に有利に働いたようである。小沢氏の力はやはり強大だ。
代表選挙についての私の考えは9月12日の日記に述べた通りであるが、今後の改造内閣には次のことを期待したい。
- 法務大臣はゼッタイに替えてほしい。法務大臣は死刑制度のあり方を検討することが本務ではない。前にも書いたが、このさい、鳩山邦夫氏に入閣をお願いするべきである。
- このほか、民主党外から入閣してほしいのは、舛添要一氏。
このお二人が入閣すれば、内閣支持率は相当にアップするだろう。
政策に関しては、今の日本では誰が総理大臣になってもそんなにうまくいかないだろうという気もするが、
- 医療や介護の分野で雇用を拡大することは必要であるとは思うが、どちらも生産につながる産業とは言えない。福祉の分野というのは、中長期的には経済(国家通貨)とは切り離し、家族や地域のネットワークの強化、ボランティア通貨、タイムダラー、地域通貨導入など、別の価値体系で維持していくべきものだと思う。
- 技術立国、とりわけ、環境や省エネ技術への投資を怠ってはならない。
- 目先の経済対策ばかりでなく、教育の面に力を入れて欲しい。金のバラマキではなく、人作りのために何が必要なのかを検討してほしい。
- 外交問題は前途多難であるが、結局は、日本が強い国でなければ他国から言いなりになるばかりだろう。この場合、「強い国」というのは決して軍事力ではない。「日本と喧嘩すると自国が損になる」という互恵関係を強化していくことが基本である。
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