じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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ヴィーナスと水没自転車とチョウセンアサガオの3者関係はいつまで続くか?

 7月16日の日記で、一般教育棟構内のヴィーナス像の池の中に水没していた自転車が引き揚げられたという話題を取り上げた。そのすぐ横にはチョウセンアサガオ(ダチュラ)の花が咲いており(7月18日の日記参照)、あれから2カ月以上たったいまも、同じ位置関係を保っている。

 この3者関係がいつまで続くのか興味のあるところだが、予想としては、まず自転車が処分され、チョウセンアサガオは冬になる前に枯れるものと思われる。但し、特別に手を加えなければ、チョウセンアサガオは来年も同じ場所で芽を出すはずだ。

9月25日(土)

【思ったこと】
_a0925(土)日本心理学会第74回大会(6)Embodied Psychologyに向けて(4)

 YH先生の話題提供の最後のところでは、「Embodied Mind」を追究することが、
  • 体験に基づき体得するマインド
  • 身にしみて分かるマインド
  • 感動やリアリティのあるマインド
  • 生き生きとした心身をもってwell-beingngへ
ということにつながるという意義が強調された。但し、そのメカニズムの追究や教育はまだまだ半ばにあるということで、若手研究者の取組が期待される。

 以上のYH先生のお話は、長年にわたる膨大な量のご研究の集大成とも言えるものであり、重みのある内容であった。そのお考えの基本は、「身体を抜きにして「心」を語れない。」であり、従来軽視されてきた身体概念とマインドを合成、総合、統括、連携させて全人的な視点から人間全体を論じるというところにあると理解した。




 YH先生の話題提供に引き続いて、まず、自称・行動主義者のHO氏が指定討論をされた。OH氏は、YH氏が行動変容に関して以前より重視してこられた、社会、自律、潜在学習という3つの次元が、行動分析学的には、社会的行動、セルフ・コントロール、私的できごとにそれぞれ対応づけて翻訳できるというご自身の2002年の論文を引用された。その時の論文は私も拝読したことがあったが、潜在学習がなぜ私的出来事に対応するのかについては思い出せなかった。元の論文で確認しておくことにしたい。そのほか、相互強化の話、従来のオートシェーピング以外に、見本合わせ課題で、レスポンデント条件づけがオペラント条件づけを促進する話、三項随伴性パラダイムにおいて、条件性の刺激制御やや条件性強化子の形成においてレスポンデント条件づけが関与している可能性など、「レスポンデラント」概念と類似の実験事実が確認されていることを指摘された。なお、このように考えていくと、三項随伴性をとりまくリンクはますます複雑化していくが、反応も刺激となることから、けっきょくおおもとは、反応だけと考えることもでき、このことがもしかしたら、YH先生の「初めに動きありき」、「反応からさまざまな『気感』が生じる」というお考えに共通しているかもしれないというようなことを言われた(←長谷川の記憶のため未確認)。


次回に続く。