じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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§§ 人生を象徴する雪だるま(2)

 連載の2回目は理学部前の雪だるま。日当たりのよい場所に作られたので3日目の昼には崩壊した。雪のかたまり自体は5日目まで残っていた。

2月19日(土)

【思ったこと】
_b0219(土)サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S)公開シンポジウム(6)長寿社会のまちづくり(1)

 シンポの3番目は、秋山弘子氏(東京大学高齢社会総合研究機構特任教授)による、

●「長寿社会のまちづくり」

という講演であった。なお、当日のパワーポイントファイルはこちらに公開されている。

 講演ではまず、高齢者人口比率の増加に関する諸資料が示された(リンク先資料参照)。その中で興味深かったのは、大都市のほうが高齢者人口が多いということである。しばしば、過疎地、農村部の高齢化が問題となるが、それらは比率が多いということであって、絶対数自体は都市部のほうが多いと言える。このほか、65歳以上に占める認知症高齢者数が2002年の149万人から2025年には323万人になると予測されていること、独り暮らしや夫婦のみの高齢者が増えることなどが特徴として挙げられた。

 もっとも高齢者は必ずしも弱い存在ではない。確かに50歳以降、短期記憶能力はしだいに低下してくるが、日常問題解決能力や言語(語彙)能力は70歳くらいまで増加するというデータもある。また、歩行能力は、今の75歳は昔の64歳であると言われるほど「若返って」いるという。

 もちろん、高齢化の中身は、個人によって多種多様である。秋山氏ご自身が20年間にわたる追跡調査を行った結果によれば、男性では、19%の人は60歳半ばから要介護の生活を余儀なくされるが、11%は90歳近くになってもなお健康を保ち自立できる。また、残りの70%は70歳半ば頃から加齢とともに次第に自立困難となっていく。いっぽう、女性の場合は、12%は60歳半ばから要介護になっていくが、88%は少しずつ老化が進んでいくという。なお、男性の11%に見られるという90歳になっても元気いっぱいタイプは、女性ではグラフ上存在していないように見えたが、その理由については聞き逃してしまった。



 次回に続く。