じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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半田山に沈む月齢3.6の月。
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【思ったこと】 _b0308(火)日本環境心理学会第4回大会(4)ゴミ分別の効果測定 昨日の日記の続き。 午後の口頭発表の中に、共同住宅におけるゴミ分別改善の効果測定に関する研究があった。この研究の長所は、直接観察可能な行動指標で捉えていること、すなわち、ゴミの不適正排出の数値を正確に測定しているという点にあった。 調査対象となった自治体では2009年7月から、「新ごみルール」が導入された。それ以降は、可燃・不燃ゴミの有料化のほか、曜日による分別収集が細分化された。しかし、分別が不適切であること、指定時間外や指定曜日違いの排出、収集後のごみ放置、ごみステーションのゴミ箱化などが、ルール導入以前からすでに問題になっており、とりわけ共同住宅で守られていないケースが多いということであった。そこで4週間にわたり、ごみカレンダー掲示、チラシ配布、ごみパト隊の重点巡回などのキャンペーンを実施、不適正排出のごみ袋をカウントした。おおまかな結果として、キャンペーン開始の3、4週目には不適正排出率が40%に減少し、キャンペーン終了後1、2週間も50%を維持したが、3週間を過ぎると60%以上まで上昇した。キャンペーンの効果は一時的であり、さらに効果の強い対策として、あいさつ活動や社会規範喚起の手段などの活用が必要というように結論された。 ゴミの分別や不適正排出の問題については私自身も関心があり、早朝と夕食後の散歩道で、不適正排出の実態をデジカメ撮影したりしている。大学周辺の場合、一戸建て住宅と共同住宅は混在しており、ごみステーションは共同で使われていることが多い。それゆえ、共同住宅のほうが不適正排出率が多いかどうかについてはデータをとることはできない。私自身が観察している限りでは、不適正排出が発生するのは特定のごみステーションに限られている。 さて、今回の発表では不適正排出率が50%を超えるというようなデータがいくつか示されていた。このことについてフロアから「住民にとってそもそも遂行不可能な分別ルールではないか?」というような指摘もあった。もっとも、帰宅後にネットで調べてみたところ、当該の地域の「新ごみルール」は、私の住んでいる岡山市地域のルールと殆ど変わりがなく、必ずしも達成不可能であるとは思えなかった。 この種の問題で思うのは、大半の住民は「性善」であって、わざわざキャンペーンを実施しなくてもちゃんとルールを守ってくれるのではないかということだ。不適正排出というのは、住民100人のうち5〜6人の性悪な不心得者によって起こる。またそういう行為が一定頻度以上で起こると、「他の人もやっているならいいじゃないか」という形で追随する不適正排出が起こってくる。であるからして、まずは、特定の不心得者を徹底的に取り締まり、場合によっては見せしめのために懲役5年以下、もしくは1000万円以下の罰金を厳格に適用することが効果的であろう。 次回に続く。 |