じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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自然科学研究棟から眺める新緑の大学構内(2)
昨日の続き。今回の写真は、5階北側の窓から西方向を眺めたところ。この季節はクスノキの新緑が美しい。 西の端にあるのが文学部。写っている道路を通って台車や車で何度も荷物を運んだ(4月15日や、4月23日の日記参照)。 |
【思ったこと】 _c0429(日)今年もNHK杯将棋が面白い 4月から、第62回のNHK杯テレビ将棋トーナメントが始まった。この番組自体はずっと以前からお馴染みであるが、昨年までは、知っている棋士が登場する回か、準々決勝以上の回しか視ていなかった。いずれも録画・再生による視聴ではあるが、今年はこれまでのところ、4月8日の1回戦第1局以来、毎回欠かさず視るようになった。 1回戦には、名前もお顔も知らない棋士も登場されるが、番組冒頭の棋士紹介、ご本人へのインタビュー、さらに後日ネットでその方の経歴などを検索してみると、それぞれの方の個性や魅力が分かってますます興味がわいてくるものである。もう1つ、この番組の司会は4年連続で矢内理絵子・女流四段が担当されているが、この方の、物静かで知性あふれる魅力を抜きにして、この番組を語ることはできない。番組では毎回、いろいろなタイプの棋士が解説を担当されているが、それぞれの個性を引き出せるような聞き手をつとめるというのは、そう簡単にできることではない。それと、解説者が気づかなかった妙手を矢内さんが予想されることもある。NHK将棋の司会は、もはや、「余人を以て代えがたい」状況となってきた。 さて、今年度の1回戦は、稲葉陽・五段と大石直嗣・四段の対局から始まった。どちらも、お名前、お顔とも全く存じ上げない方であったが、解説者が山崎隆之・七段ということで、矢内さん向けに何かサプライズがあるのではないかとちょっぴり期待したが、穏当な解説に終始された。 第3局(4月22日)でビックリしたのは、冒頭のインタビューのところで飛び出した、佐藤紳哉・六段の、「豊島? 強いよね。序盤中盤終盤隙がないと思うよ。だけど、オレは負けないよ。」という、型破りの発言であった。ウィキペディアで当該項目を閲覧すると、この方は、「若い頃はアイドルタレントのような容姿であった」とか、「2010年3月にブログを開設し毎日更新していたつもりだったが、実はアップロードするはずの文書を誤って知人女性にメールで送りつけてしまっており、一週間あまりたって「あなたのことは、まるで興味ないので毎日長文のメールを送るのはやめてください。気持ち悪い」との返信を受け、初めて気がついた。」といったいろいろなエピソードをお持ちのようである。また、対局中は、目玉をぐるぐるさせ、普段とはまるで別人のようなものすごい形相になっており、いかに真剣に集中しておられるのかが見て取れた。次回の登場を期待したいところであったが、豊島将之・七段の冷静沈着な対応にあえなく敗退された。 つづく第4局(4月29日)には、中村太地六段が登場された。こちらの記録にもある通り、中村太地と言えば、2011年度は勝率0.8511(40勝7敗)を記録し、将棋大賞の勝率1位賞を受賞(勝率8割5分以上は中原誠が1967年に記録した 0.8545(47勝6敗)以来史上2人目で、かつ史上2位の高率)。さらに2012年4月29日現在、2012年度の対局数(6局)、勝数(6勝)、勝率(10割)、連勝(昨年度より15連勝継続中)のいずれにおいても全棋士中のトップを走り続けており、さらに、第83期の棋聖戦でも森内俊之名人や佐藤康光王将のタイトル保持者等を破り、挑戦者決定戦で深浦康市に勝利して自身初のタイトル挑戦を決めるなど、現在最も注目されている棋士の一人である。今回の解説者の飯島栄治・七段が予想手を外した時にも「高率で勝っている中村さんですから、そちらのほうが正解手なのでしょう」などと謙遜され、矢内さんから「そういう基準で正解手を決めるのですか?」などと返されていた(←長谷川の聞き取りのため不確か)。対戦者の小林裕士・七段にはまことに失礼だが、この対局に限っては、私は最初から中村太地・六段が勝つであろうと100%予想をしており、どこでどういう勝ち方をするのかばかりに注目していた。 今年度は、準優勝2回の実績を持つ糸谷哲郎・六段が予選で思わぬ敗退をされたのが残念であるが、上述の中村太地・六段のほか、豊島将之、菅井竜也といった若手棋士の活躍が大いに期待される。羽生・NHK杯を破る者があるとすれば、この3人の若手のうちのいずれかであろうと予測してもよいだろう。ちなみにトーナメント表によれば、羽生・NHK杯、中村太地、豊島将之、菅井竜也の4者が(今後勝ち進んだとして)対戦するのは準決勝以上の組み合わせとなっている。この4名がそっくり準決勝に勝ち上がる可能性はかなり高いのではないかと思っている。 |