じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 3月11日早朝の散歩時の5時半頃、岡大・東西通りに消防車とパトカーが赤いランプを点灯させて停車しているのが見えた。近づいてみたが、火事が起こっている気配はなかった。誤報だったのだろうか。
追記]
岡大・公式サイトにこの件に関する記事(2014.3.11.現在)があった。
 平成26年3月11日早朝、本学教育学部本館3階実験室で火災が発生しました。消防車が出動し、直ちに鎮火いたしましたが、近隣の皆さま及び関係機関には、早朝より多大なご迷惑とご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
 原因につきましては、現在消防にて調査中ですが、判明次第、関係機関の指導を仰ぎ、再発防止に努める所存です。



2014年3月10(月)

【思ったこと】
140310(月)コミュニティで創る新しい高齢社会のデザイン:平成22年度採択プロジェクト成果報告シンポジウム(2)新たな高齢者の健康特性に配慮した生活指標の開発(1)

 昨日に続いて、表記のシンポジウムのメモ・感想。

 シンポでは
  1. 『新たな高齢者の健康特性に配慮した生活指標の開発』
  2. 『在宅医療を推進する地域診断標準ツールの開発』
  3. 『ICTを活用した生活支援型コミュニティづくり』
  4. 『セカンドライフの就労モデル開発研究』
という4件の報告が行われた。

 まず、1.の『新たな高齢者の健康特性に配慮した生活指標の開発 <カテゴリーT>』【こちらにこれまでの概要あり】

 この研究は「現代日本における高齢者の生活環境や生活スタイルの変化を考慮し,既存の老研式活動能力指標と同一次元でスコアリング可能な新たな高次生活機能指標を,項目反応理論を用いて開発する。」ことを目的としており、現時点では、平成24年度研究開発実施報告書に詳細が記されている。いずれ、最終報告書が公開されることになると思われる。

 上掲にある「老研式活動能力指標」というのは「手段的自立」、「知的能動性」、「社会的役割」の3カテゴリー13項目に対して「はい、いいえ」の二択で答える質問紙尺度であり、すでにネット上の各所で公開されている【例えば、こちら。出典は、「古谷野 亘他:地域老人における活動能力の測定−老研式活動能力指標の開発―日本公衆衛生雑誌1987;34:109-114.」。但し、今回の報告では1986年の文献からの引用となっていた】

 しかし、その後の時代変化や高齢者自身の健康状態の改善により、かつての60〜70歳代とは全く異なる健康度の高い高齢者が存在するようになった。リンク先の質問項目に関する吉田ら(2012)の大会発表によれば、2012年の全国サンプルでは、10番目の「友達の家を訪ねることがありますか」を除く12項目で「はい・できる」と答えた比率がおおむね70〜90%に達し、1992年の全国サンプルより上昇している。特に、買い物(2.日用品の買い物ができますか)、支払い(4.請求書の支払いが自分でできますか)、預貯金(5. 銀行預金、郵便貯の出し入れが自分できますか)、健康関心(9 健康についての記事や番組関心がありますか)については90%を超える高率となっている。しかし、このデータだけからは、1992年に比べて今のの高齢者のほうが自立度が高く健康度が高いとは言い切れない。新たな時代変化、技術革新のもとで、高齢者にとっては使い勝手の悪いハイテク機器もできているし、少子化、核家族化のもとでの生活形態も変わってきているはずである。ということで、今回のような新しい指標の開発は大いに意義があるものと考えられる。

 実際の研究は、おおむね、平成24年度研究開発実施報告書に述べられている通りであるが、当初は、労研式を含む200項目で予備的に調査した上で80項目に絞り、さらに、統計的手法により、因子との相関、通過率、普遍性(男女差や地域差の著しいものは排除)などを考慮した上で、最終的に4カテゴリー16項目からなる新指標が開発されたという。

 労研式では「手段的自立」、「知的能動性」、「社会的役割」の3カテゴリーであったのに対して、今回開発された新指標ではカテゴリーの数が1つ増えて4カテゴリーとなっている。これらは「社会参加」、「新機器利用」、「情報収集」、「生活マネジメント」と名付けられており、今回の会場配付資料には、その経緯や苦労話などが記されていた。【こちらに同一資料があり、新指標の質問項目も掲載されている。】

次回に続く。