じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
ヘクソカズラの花。見頃を迎えたと言いたいところだが、ヤブガラシと並ぶ、蔓性迷惑雑草のチャンピオン。もっとも、中には、世界中で一番大事にされているヘクソカズラというのもあります。 |
【思ったこと】 140705(土)長谷川版「行動分析学入門」第11回(3)好子消失の随伴性による弱化 基本随伴性の4番目は、「好子消失の随伴性による弱化」について説明します。この随伴性は、あらかじめ存在していた好子が、行動すると失われてしまうという随伴性です。当然、そのような行動は弱化されます。体罰などの暴力的手段を伴う「嫌子出現の随伴性による弱化」に比べると有害性が低いことから、教育現場や家庭内で用いられることがあります。じっさい、英語でも、嫌子出現による弱化が「Negative Punishment」と呼ばれているのに対して、好子消失による弱化は「Positive Punishment」とも呼ばれています。 嫌子消失の随伴性による強化のところで、 ●「嫌子消失による強化」というのは、まずは嫌子が存在していることが前提 と書きましたが、ここで述べる「好子消失による弱化」も、まずは、好子が存在していることが前提となります。それゆえ、もし、すべてを失い、何の楽しみも無いという人がいたとしたら、好子消失によって行動が弱化されることはありません。[※] ※ そういう人でも、嫌子は存在するでしょうから、嫌子出現による弱化はあり得ます。すべてを失い、何の楽しみも無いからといって自殺しないのは、自殺行為が痛みや苦しみという大きな結果【大きな嫌子が出現】を伴うためです。 上記のような極端な例外を別とすれば、たいがいの人は、モノとしての好子をたくさん保有しています。また、モノではありませんが、テレビ、映画、ゲーム、談笑のような機会も好子になっています。好子消失の随伴性」とは、ある行動をした時に、そのようなモノや機会を奪ってしまうような随伴性のことです。
次回に続く。 |