じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
今年は梅雨前線がしっかり活動しているため、キノコの当たり年になっているようだ。写真は芝地に出現した2種類のキノコ。写真左はキクメタケと推定される。写真右は、「ヤブレベニタケ」または「ケショウハツ」ではないかと推定しているが未確認。こちらに掲載したように、1つ1つ個性的な形をしている。 |
【思ったこと】 150708(水)『嫌われる勇気』(10)性格とライフスタイル 昨日の日記の続き。 本書第一夜(第一章)の最後のあたりでは「ライフスタイル」という概念が論じされていた。本書によれば、アドラー心理学では、性格や気質のことは「ライフスタイル」という言葉で説明されるという【48頁】。ライフスタイルとは「世界や自分をどう見ているか」という意味づけのあり方を集約した概念であり、性格のほか、世界観や人生観までを含んでいる【48-49頁】。この概念を使うと、「わたしは悲観的な性格だ」と思い悩んでいる人は、じつは「わたしは悲観的な“世界観”を持っていると置き換えられる。また、そうした世界観は自ら選んだものであり、自分で選んだものである以上、選び直しが可能であると考えられる【50頁】。自分を変えようと思う人は、まずは「いまのライフスタイルをやめる」と決心することが肝要であるという【54頁】。 もっとも、上述の議論に参加するためには、まずは素朴概念や固定観念に囚われず、「性格や気質」についてしっかりと定義しておく必要があると思う。そのさいに重要なポイントは、
ちなみに、上述の渡邊氏はサトウタツヤ氏とともに あなたはなぜ変われないのか ─性格は「モード」で変わる 心理学のかしこい使い方 【ちくま文庫、本体780円+税。刊行日: 2011/11/09、ISBN:978-4-480-42877-6】 という本を刊行されている。『嫌われる勇気』で論じられていた「人は変われないのか」がタイトルになっている点が興味深い。併せて読むことをオススメしたい。 いずれにせよ、人は、自分が思っているほどには一貫していない。確固とした人生観や世界観を形成しているわけでもない。まず自らの手でライフスタイルを選択し、それに基づいて日々の行動を実践している人というのは稀有であり、多くの人は、普段はそんなものは持たずに、状況文脈に依存して、その中で強化、弱化されながら暮らしているように思う。 不定期ながら次回に続く。 |