じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 半田山植物園の一角でコンニャクが展示栽培されている。右端の説明看板にあるように、コンニャクの葉っぱは鳥足状の形をしており、毎年1枚だけ地上に出現する。いっぽう、花のほうは4〜6年かけてやっと開花するが、花が咲く年は花茎のみ出現するという(花茎が出た株は、葉っぱを出さない)。

 今年度は、5月上旬に3株から花茎が出現し、7月上旬になってそれ以外の株から葉っぱが出現していることを確認できた。

2015年07月12日(日)


【思ったこと】
150712(日)『嫌われる勇気』(12) 「性格」ではなく「行動スタイル」(2)

 7月9日に続いて、「性格」ではなく「行動スタイル」、つまり

2.個体差の大部分は、関心空間の違い、身につけているスキルの違い、確立操作の違い、弁別刺激の違い、習得性好子や習得性嫌子の違いにとして説明できる。

と述べた点について、私の考えを述べていきたいと思う。

 前回は、「几帳面な性格」、「マイペースな性格」、「内向的な性格」を取り上げた。今回は、さらに6例ほど追加しておく。
  • 悲観的な性格→現在行っている行動と将来の結果を対応づける行動において、成果を低く見積もったり、ネガティブな可能性により多くの注意を向ける人。
  • すぐに後悔する性格→選択ののち、選ばなかった選択肢の可能性(機会コスト)により多くの注意を向ける人。過去の失敗に関連した弁別刺激、条件刺激により注意を向けている人。
  • 気まぐれな性格→特定の弁別刺激や行動機会のもとで、一貫した行動が生じるように強化されていない人。確立操作の影響を受けやすい人。さまざまな行動リパートリが拡散的に生起しやすい人。
  • リーダー的性格→集団内で、構成員それぞれの行動傾向を観察・把握する行動が十分に強化されており、構成員に対する付加的強化や付加的弱化のスキルが適切に強化されている人。決定にあたり、より多くの情報を適切に評価できる人。
  • 何事にも積極的な性格→過去に新規な行動がより多く強化され、現時点においてもより多くの行動の生起頻度が高い人
  • 孤独を愛する性格→他者との交流が習得性嫌子。一人で過ごす環境において種々の行動が自然随伴性により強化されている人。
 「性格」と呼ばれている「行動スタイル」を強化、弁別刺激、習得性好子や習得性嫌子に置き換えることは、「性格を変える」上で有効なプランを策定することに有用である。

 習得性好子や習得性嫌子が主要な原因になっている場合は、確立操作やレスポンデント条件づけによってそれらの機能を修正することができる。不安や後悔は、それらを引き起こす関連刺激に注意を向ける行動を弱化(もしくは、それ以外に注意を向ける行動を強化)することで、結果的にそれらを解消することができる。こうしたきめ細かい対応によって初めて「人は変われる」が実現できるのではないかと思う。