じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



08月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る

 8月3日の岡山も最高気温が36.5℃まで上がり、5日連続の猛暑日となった。日没後もなかなか気温は下がらず、岡山の気温は、18時、19時、20時それぞれにおいて、暑さランキングTop10に入っていた。写真上は図書館前の自転車駐輪状況。前期末試験のため(←まさか、避暑ではあるまいなあ)利用者が多く、相変わらず迷惑駐輪が目立つ。

2015年08月3日(月)


【思ったこと】
150803(月)『嫌われる勇気』(24)承認欲求の否定

 昨日の続き。

 第三夜(第三章)は、「他者の課題を切り捨てる」という見出しになっていて、冒頭には、腕に絡みついた太い縄をナイフで切り裂くようなイラストが描かれていた。これはかなりスゴイことになりそうだ、という期待をもって読み進めた。

 この章は「承認欲求を否定する」という話題から始まる。要約引用すると【一部改変】、
  • アドラー心理学は、大前提として、他者から承認を求めることを否定している。【132頁】
  • われわれは他者の期待を満たすために生きているのではない。【135頁】
  • 他者からの承認を求め、他者からの評価ばかりを気にしていると、最終的には他者の人生を生きることになる。【135頁】
  • 他者もまた、あなたの期待を満たすために生きているのではない。【136頁】
と記されており、ここまで文面は、まさに私自身のライフスタイルと一致している。じっさい、私は、他者からの承認や評価を気にしないマイペースの生き方を実践しているし、また私自身、別段、他者を評価したいとは思っていない。

 とはいえ、いまの世の中、互助互恵はどうしても必要。結果として他者から承認されなければ全く相手にされなくなる。自給自足生活をするならともかく、この社会で生きていくためには他者のために働かなければならない。多かれ少なかれ、労働機会は、他者から評価され、他者の期待を満たすことで保障されている。承認欲求を否定しようと肯定しようと、いま働いている人は結果として他者から承認されていると言ってよいだろう。もっとも、だからといって失業者は承認されていないと主張しているわけではないし、「結果として承認されている」ライフスタイルと、「承認を求めることを前提として生きる」というライフスタイルは異なる点にも留意しなければならない。

 「他者からの承認」の内容は時代や社会情勢によって異なってくるようにも思う。封建社会のもとでは武士は主君からの承認を理想として生きていたし【←多くは建前だけだったかもしれないが】、戦争が起これば、国を守るために命を捧げることが理想とされる。そして今の自由主義社会のもとでは、おおむね、人々は相互にサービスを提供することで生活をしている。よく言えば互助互恵であるが、お互いを利用し、利用されながら生きる時代と言えないこともない。

 不定期ながら次回に続く。