じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 各種報道によれば、菅義偉官房長官は11月19日午後、東京・元赤坂の迎賓館を訪れ、来年4月から同館を一般公開する考えを明らかにした。同2月に約2週間の試行期間を経た上で、1日約2000人を上限に、年間150日間程度、開放する方針であるという。
 子どもの頃のアルバムには、1956年12月31日に、この建物前に一人でぽつんと立っている写真がある。当時は迎賓館ではなく、国立国会図書館となっており、一般人でも入り口まで接近できたようである。一般公開された後には、60年ぶりに見学し、可能であれば同じ場所に立って記念写真を撮りたいものである。

2015年11月19日(木)


【思ったこと】
151119(木)理論心理学会公開シンポ(5)心理学の将来のあり方を考える(4)武藤氏の話題提供(1)

 昨日の続き。公開シンポ1日目では、北村氏に続いて、武藤氏が登壇された。私個人としては、昨年9月の日本心理学会78回大会以来、1年ぶりにお話を拝聴する機会となった。

 まず司会の菅村氏のほうから、武藤氏の御著書の1つ、

アクセプタンス&コミットメント・セラピーの文脈―臨床行動分析におけるマインドフルな展開の第一章に感銘を受けたという紹介があった。この本は現在絶版となっており、菅村氏からも言及されたが、中古で8500円以上の値がつけられているようである。もっとも、第一章の第1節に関しては、こちらの論文が無料で閲覧可能となっており、その骨子をうかがい知ることはできる。

 菅村氏と同じく、私自身も上掲の御著書には感銘を受けており、今回の話題提供は、当初、世界仮説や機能的文脈主義、さらに関係フレーム理論などが取り上げられるのかと予想していたが、実際には冒頭では、

Fueled by the Future | Back to the Future | Presented by Toyota Miraiの話題が取り上げられた。これは元の映画第一作が公開されたのと同じ1985年に、日本における行動分析学の草分けのお一人、佐藤方哉先生の

佐藤方哉 (1985). 行動心理学は徹底的行動主義に徹底している. 理想,625、124-135.

が刊行されたことに関係している。30年前当時に主張されたことを振り返り、今から30年後の2045年のあり方がソフトムードで論じられた。

 ここからは私の考えを述べるが、佐藤方哉先生の著作の中では、上掲に加えて、


の2編は、心理学関係者の方々にはぜひとも目を通していただきたい文献である。

 なお、手前味噌になるが、上掲の佐藤方哉(1996)の引用文献表にある42編の文献のうち、なっなんとそのうちの5編が当時私が紀要に執筆したものであった。しかも、注の13)【296頁】において、
...また長谷川(1993a)は8つの根本的誤解を正している.東(1983)は行動改変法への誤解を中心に42点にわたって反論している.なお,長谷川の一連の論考(長谷川,1992,1993a,1993b,1994,1995)は,行動分析学の発展にとって貴重なものである.
という、まことに勿体なくありがたいお言葉をいただいたことがあった。

次回に続く。