じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
昼休み、教育学部で会合があった。写真は玄関前の皇帝ダリア。文学部西側の皇帝ダリアと同種であり、津島北キャンパスの東西の端に位置する。なお、文学部から教育学部まで徒歩で移動すると8分ほどかかる。しっかり歩数(1分間に60歩以上、かつ10分以上継続して歩く)を稼ぐためには、到着後2分程度、建物周辺や館内をうろうろ歩いて10分に満たない不足時間を補う必要がある。 |
【思ったこと】 151125(水)理論心理学会公開シンポ(9)心理学の将来のあり方を考える(8)サトウタツヤ氏と江川氏による指定討論 昨日の続き。 公開シンポ1日目では、最後にサトウタツヤ氏と江川氏による指定討論が行われた。 サトウタツヤ氏は日本心理学会や質的心理学会の重鎮であり、「藤哉会(とうさいかい)」のメンバーでもあられたようだ【こちらに関係資料あり】。また最近、『心理学の名著30』を刊行されている。 サトウタツヤ氏はまず、心理学の過去や未来を考えるうえでいくつかのバイアスを取り除く必要があると論じられた。具体的には、
最後に、「心理学が残る道は当然ある」として、
などが論じられた。時間が短かったため、一部、論点がよく分からない部分もあったが、全体として、心理学は役に立つ学問であること、但し、アメリカ一辺倒の心理学以外の見方も大切というような内容であると、私なりに理解した。 もうお一人、江川氏は理論心理学会の重鎮であり、今回、森正理事長のピンチヒッターとして登壇された。まず、現代心理学は青年期に達したと位置づけされた上で、各話題提供者に個別の質問をされた。 このうち、武藤氏に対しては「徹底的行動主義では、意識も行動として扱われるということだが、根拠はあるのか?」という質問が投げかけられた。武藤氏はこれに対して「根拠ではなく前提。そのような前提のもとでここまで分かるということを示していきましょうということだ。」というように回答されていた。徹底的行動主義が意識をどう扱っているのかについては、最低限、ルール支配行動の理論、関係フレーム理論について理解を深めることが必要であろうと思うが、短時間のシンポの中で、他領域の方々にその心髄を分かりやすく伝えるということは至難の業であるようにも思えた。 次回に続く。 |