じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 11月のウォーキング総括【前月の総括はこちら】。

11月は、総歩数40万1475歩、1日あたり平均1万3383歩となり、基準の1万2000歩を大きく上回った。

 先月より、「しっかり歩数」、すなわち、
1分間に60歩以上、かつ10分以上継続して歩行した状態の歩数を「しっかり歩数」としています。
※10分を超えた連続歩行の途中で1分以内の休息は、「継続したもの」としています。
という基準を満たす歩数をできるだけ増やすように努めている。「しっかり歩数」の総歩数のほうは、179482歩、1日あたり平均5983歩となっている。

 例によって、毎日の歩数を少ない順に左から並べたグラフを作ってみた。10月に比べると、11月は日々の歩数の変動が大きく、1万歩未満の日が3回あった一方で、2万歩以上の日も2回記録している。理由は、土日に2回出張しており、新幹線を利用した移動日には歩数が少なくなるいっぽう、移動先では可能な限りバスや電車に頼らず、徒歩を重視したためであった。

 12月末には妻の実家のある北九州に帰省する予定であるが、帰省先は坂道の多いところで、上り下りで1万2000歩を確保するのはなかなか難しいかもしれない。

2015年12月02日(水)


【思ったこと】
151202(水)理論心理学会公開シンポ(13)心理学の将来の方法論を考える(5)鈴木氏の話題提供(2)

 昨日に続いて鈴木平氏による、

「複雑系の方法論の可能性:非線形力学系から東洋的心理学へ」

という話題提供についてのメモ・感想。

 話題提供では続いて、「Lorentzの偉大な発見」ローレンツ方程式が紹介された。リンク先のウィキペディアの項目にも記されているように、決定論的な連立常微分方程式が初期値鋭敏性を持つことは驚きをもって迎えられ、カオス研究の端緒となった。このあたりの難解な数式は私には理解困難であったが、カオス的非線形の世界においても、昨日の事例と同様、
  • 現象が複雑だからといって、多数の要素(=多自由度)が関与しているとは限らない。
  • 単純かつ決定論的な式からも複雑な振る舞いが生成されうる。
  • 初期値のわずかな違いが時間経過とともに大きな変化を生み出す。
といった特徴があることは理解できた。

 以上は数学や力学系の理論であったが、心理学の研究対象においても、複雑に見える現象だからといって必ずしも多数の要因が関与しているとは言えず、実は単純で決定論的な数式で表されるという可能性のあることが示唆される。これまで、心理学では、分析しやすい、その方がわかりやすいというような理由で線形モデルがもてはやされてきたが、非線形で捉えたほうが本質的ではないかという可能性も考慮する必要がある、というように論じられた【あくまで長谷川の理解】。

 上記の問題意識をさらに哲学的な議論に発展させると、カオスの研究は
  • 要素還元主義志向とは逆向き
  • 部分と全体は不可分。要素と要素もまた不可分
  • デカルト以来の「心身二元論」に対して「心身一如」的科学
  • 再現性不確実
といった「全体性の科学」の視座を与えてくれる可能性がある。

 もっとも、以上に記した限りでは、アナロジカルな解釈に終わってしまう。話題提供では、こうした新しい視座が適用できそうないくつかの具体例が紹介されていた。

次回に続く。