じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
岡大構内の新緑が見頃となっている。上から順に、
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【思ったこと】 160420(水)トールネケ『関係フレーム理論(RFT)をまなぶ』(4)正の強化と負の強化の対称性と非対称性 昨日も引用したように、本書では、 Distinguishing between positive and negative reinforcement (which are both processes that increase the probability of a certain behavior) is not always essential. 【原書14頁】 というかなり思い切った考え方が表明されていた。もちろんここでは、「is not always essential(必ずしも重要なことではない。)」と言っているのであって、区別しなくてもよいと言っているわけではない。ではもし、それらを全く区別しなかったらどういう問題が起こるのだろうか。 こうした問題については少し前、 長谷川芳典 (2014).スキナー以後の心理学(22)行動随伴性の対称性と非対称性【岡山大学文学部紀要, 62, 19-38.】 で詳しく論じたことがある。昨日挙げた「エアコンのスイッチを入れる」などの例も、この論文のアイデアに含まれている。 「正の強化」と「負の強化」が完全に対称的であるならば、「プラス3を加える」が「マイナス3を減じる」と同じであるように、あるいは「プラス5を減じる」が「マイナス5を加える」と同じであるように、プラス、マイナスの符号を付け替えるだけで同じ内容を記述することができる。もしそれでよいならば、
しかし、上掲の論文でも指摘したように、実際には、さまざまな場面で、「正の強化」と「負の強化」は非対称的である。非対称的となれば、当然、単なる符号の付け替えでは記述することができない。 以下、リンク先の論文の結論部分を再掲しておく。【一部略】
次回に続く。 |