じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
昨日につづいて、岡大構内のキノコの写真。このキノコは昨年も出現しており、「ヤブレベニタケ」、もしくは「ケショウハツ」と思われるが、ベニタケ属は多種多様であり、色や形だけで判別するのはきわめて困難。 |
0【思ったこと】 160614(火)トールネケ『関係フレーム理論(RFT)をまなぶ』(47)派生的関係反応(19)出来事や刺激を恣意的に関係づける能力(2) 昨日の続き。 原書76頁(翻訳書106頁)では、日常生活場面では、刺激機能は、(刺激間の随伴性や般化を通じて)直接的に確立される場合と、派生的関係反応を通じて確立される場合(恣意的関係)もあるが、両者は独立して個別に形成されるものではなく継続的に形成されていくものであると論じられている。 In everyday life, arbitrary and nonarbitrary relations are constantly combining to afiFect stimulus functions and thus human behavior. Therefore, in everyday examples it is often impossible to determine whether stimulus functions were established directly or by derived relational responding. However, from experimental work we do know that verbally competent individuals derive relations in the way described, and that such relations occur in much larger numbers than directly trained relations do (Wilson, O'Donohue, & Hayes, 2001). It is therefore reasonable to argue that the majority of the relations that arise in a certain linguistic context are derived relations. At the same time, interaction of the two kinds of relations is an ongoing process.具体的には、椅子を意味する英語の「chair」と、スウェーデン語で「椅子」を意味する「stol」の関連づけは、当初は恣意的関係と言えるが、日常生活場面で「chair」 の代用として「stol」という言葉を頻繁に使うようになれば、2つの単語の間には直接的な関係が次第に確立されるという例が挙げられていた。 日本語に置き換えてみれば、外国語を習得したりその意味を辞書で調べることで、「日本語← →外国語」という関係が生じるのは恣意的な関係と言える。しかしそれが、外来語化してマンドやタクトとして使われるようになれば、随伴性によってさらに強化されてるようになる。 続いて、原書77頁(翻訳書107頁)では「どのようにして私たちは出来事を恣意的に関係づけることを学ぶのか」が論じられている。その詳細は、いまだに【2011年の時点】多くの研究を必要とするとされている。但し、種々の事例が挙げられているように、家庭の中で子どもが言葉を覚えていく際には、親が特段にそのことを意図しなくても、恣意的な関係づけに関する学習が行われやすいことは確かである。というか、言語を使用するということ自体が、必然的にそのような関係づけを含んでいるとも言えよう。 次回に続く。 |