じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
大学の情報統括センターから平成28年度情報セキュリティe-Learning の実施についてというお達しがあった。「WebClass情報セキュリティに関する問題(現時点で全67問)のうち、20 問をランダムに選択して出題します。(所要時間約15〜30分)」となっており、9月末日までに受講しないと10月以降、「未受講者には定期的に受講を促すメールを送信する予定です。」となっていた。 さっそく受験してみたところ、画像の通り、めでたく一発で合格となった。「たいへんよくできました」のスタンプを貰ったのは50数年ぶりのことであった。 |
【思ったこと】 160628(火)トールネケ『関係フレーム理論(RFT)をまなぶ』(56)派生的関係反応(28)関係フレームづけ(2) 昨日の続き。 原書83〜84頁(翻訳書116頁)では続いて、「関係フレームづけ」が以下のように特徴づけられている。 When we speak of framing things in different types of relations (opposition, comparison, spatial, temporal, and so on), the term "relational frames is metaphoric. It refers to the way a frame can contain anything. This term does not imply that relational frames exist as mental objects. It is a way of saying that people can put things in various types of relations; that is, we place them inside frames. Obviously, the placing, too, is metaphorical. This relating is not based on any formal or physical properties of the related stimuli; rather, the relations come about as a result of this specific form of human behavior, which in turn is controlled by contextual cues. Relational framing is a behavior that humans learn early in life, through operant conditioning, and is characterized by the three phenomena I have already mentioned:...【略】ここで留意すべき点は、まず、「関係フレーム」というのは「mental objects(精神的な対象物)」ではないと断っている点である。これは、RFTが徹底的行動主義の立場を堅持するのか、それとも構成概念を多用する別の立場に転向するのかという重要な岐路において、あくまで徹底的行動主義の側に立つということを明言しているとも言える。 なお、「構成概念」関しては渡邊(1995)による、 構成概念はその含意,とくに観察に還元されうるかどうか,剰余意味を持っかどうかという点から傾性慨念と理論的構成概念に分類される.行動の記述やそれに基づく個体の分類という用法においては,傾性概念と理論的構成概念は同様に有効であるが,状況を越えた行動予測や行動の原因論的説明ができるのは,理論的構成概念だけである.多くの理論的構成概念の剰余意味は,概念と人の内的過程との対応によって保証されているが,その対応を実証的に確認することは非常に困難といえる.【要約部分の転載】という意義深い論考があるが、本題から脱線してしまうのでここでは参考文献として紹介させていただくにとどめておきたい。 いっぽう、メタファーに関しては、ウィキペディアの該当項目に 従来メタファー(隠喩)は文章技巧の問題とされてきたが、ジョージ・レイコフ、マーク・ジョンソン(哲学者)によって、メタファーは単なる文彩ではなく、我々の基本的な認知能力のうちのひとつ(概念メタファー)である、と捉えなおされた。また、メトニミーやシネクドキーなどの定義や解釈、それらが表層にあらわれた言語現象の説明は、認知意味論でもっとも盛んな研究テーマのひとつである。と記されているように、認知言語学の主要概念の1つとなっている。なお、メタファーに関しては本書の第5章「アナロジー,メタフアー,そして自己の体験」に関連して詳しく論じる予定である。 次回に続く。 |