じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 1泊2日で京都に旅行した【年休をとっての私的旅行】。写真は、清水寺と高台寺を繋ぐ二寧坂近辺で見かけた路上喫煙禁止のポスター。このほか、清水寺は境内全面禁煙になっており、実際、喫煙行為は全く見かけなかった。この地域での受動喫煙防止策はかなりうまくいっているとの印象を受けた。
 もっとも、白川と三条通の交差点付近で、中高年男性がバイクを運転しながら喫煙しており、信号が青になって発進した直後に路上に吸い殻を投げ捨てているのを一度目撃した。2日ほど前、ナイトガーデンが行われていた半田山植物園近くの路上でも、植物園に向かっていた夫婦と思われる男女のうち男性が歩行喫煙をしており、植物園手前で側溝に吸い殻を投げ捨てていた。路上有害な煙を吐き散らすばかりでなく、自分の吸い殻の後始末さえできないという反社会的・悪質喫煙行為を撲滅することはまだまだ容易ではない。

2016年09月05日(月)



【思ったこと】
160905(月)トールネケ『関係フレーム理論(RFT)をまなぶ』(107)アナロジー、メタファー、そして自己の体験(43)「般化オペラント」についての復習(26)「般化オペラント」のルーツ(11)

9月2日に続いて

 Barnes-Holmes, D., and Barnes-Holmes, Y. (2000). Explaining complex behavior: Two perspectives on the concept of generalized operant classes. The Psychological Record, 50, 251-265.

に基づく般化オペラントの復習。

 Barnes-Holmes & Barnes-Holmes(2000)では、要素オペラント(component operant)の一部を取り除いた場合の影響を調べることにより般化オペラントと非般化オペラントを区別する方法に言及されていた。
One empirical solution to the problem of distinguishing between generalized and nongeneralized operants might be to focus on the possible disruption caused when a component operant is removed from an operant class.【255頁】
 本文では具体的な実験論文などが引用されておらずイメージがわきにくいところがあるが、要するに非般化オペラントでは、それを構成すると想定されている要素的なオペラントの一部を取り除いてしまうと全体が影響を受けるのにタイして、般化オペラントであれば単に「般化した」というだけであって独立的に働くため、影響を受けにくいというロジックであるようだ【原典未参照】。もっとも、要素的なオペラントの中には形式上ITI(intertrial interval、試行間間隔)も含まれているはずだが、ITIを取り除く(縮める?)と当然、エラーが増加する一方、ITI短縮は、一定時間あたりの試行回数を増やすことになるため、全体の強化率は増加するといった矛盾が生じる。このようなケースが起こりうることから、般化オペラントと非般化オペラントをこうした実験的方法で区別することは難しいというのがBarnes-Holmes & Barnes-Holmes(2000)の主張であるが、うーむ、なんだか、屁理屈をこねているような気がしないでもない。

 Barnes-Holmes & Barnes-Holmes(2000)によるCatania批判、あるいはいくつかの既存の方法についての問題点の指摘はだいたい以上となっているが、般化模倣についてはもう少し他の視点に目を向けておく必要があるように思う。1つはBanduraの模倣理論、もう1つはマロットらが主張する「模倣性好子(Imitativer einforcers)」という概念である。

 次回に続く。