じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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農学部農場の菜の花。花期の長い園芸種と思われる。道路側の柵の隙間にデジカメをつっこんで撮影。 |
【思ったこと】170227(月)オドノヒュー&ファーガソン『スキナーの心理学』(12)第3章スキナーの背景(6)パブロフ 昨日の続き。 第3章では、マッハに続いてパブロフが取り上げられていた。パブロフと言えば「条件反射(=レスポンデント条件づけ)」、スキナーのオペラント行動の理論はその条件反射の理論を拡張したものと思われがちであるが、スキナーが受けた影響はそれほど大きくなかったとされている。 本書では、
行動分析学の入門書では、少なくとも1章はレスポンデント条件づけの解説にあてられる。その中では、レスポンデント行動は、無条件刺激または条件刺激によって誘発される行動であること、中性刺激が無条件刺激との対提示によって条件刺激となることなどが述べられているが、当然、脳の働きにには言及されていない。 『科学と人間行動』(Skinner, 1953)の第4章では、パブロフが系統的な実験的手法により唾液分泌の反射から「"psyche" of psychic secretion」を取り除いていったプロセスが記されている。 Once in possession of these facts, he could then give a satisfactory account of all secretion. He had replaced the "psyche" of psychic secretion with certain objective facts in the recent history of the organism.【53頁】 レスポンデント条件づけの役割をどう位置づけるかについては、行動分析学の中でもいろいろな見方があるようだ。複数の刺激が時間的に近接して提示される(=出現する)ことを重視する立場もあるが、これらについてはまた別の機会で取り上げることにしたい。 次回に続く。 |