じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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カモとスイレン。理学部北の防火用水池で撮影。カモは岸辺で羽根づくろいをしていたが、私が近づくと池に飛び込んで泳ぎだした。この近辺の座主川や用水路でも見かけることがある。 |
【思ったこと】 170516(火)ボーム『行動主義を理解する』(7)実用主義(4) 昨日に続いて、 ボーム(著)森山哲美(訳)(2016).『行動主義を理解する―行動・文化・進化―』 二瓶社. の話題。 まず、昨日引用したなかの「科学的な説明とは、なじみのある用語で事象を記述することでしかない。」についての補足。これだけを見ると、種々のアナロジーや擬人的説明も科学的な説明ではないかという疑問が出てくる。例えば、子どもが「雨はなぜ降るの?」と尋ねた時に、「お空が悲しいから泣いているのよ」というアナロジーで説明することも、「泣く」という馴染み深い用語で気象現象を記述したことになる。ペットの意外な行動を擬人的に説明することも同様。人間にとっては、擬人的な説明のほうが馴染み深いからである。アナロジーや擬人的な説明は、必ずしも二元論ではない。擬人的説明は自由意志説と似ているが、「自由意志」を説明に使わない擬人的説明というものありうる。別の観点から議論を深める必要があるだろう。さらに言えば、ルール支配行動や派生的関係反応が人間行動に影響を与えるという立場から見れば、アナロジーやメタファーも実用的価値がある可能性がある。 さて、本書(第二版の翻訳)の39頁以降では、徹底的行動主義と実用主義について解説されている。【長谷川による要約・改変あり。英文は初版本】
次回に続く。 |