じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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迷走・停滞していた長寿台風5号がいよいよ岡山に接近してきた。もっとも進路は当初の予想よりさらに東寄りとなり、どうやら岡山直撃は免れそうになってきた。なお、直近の予想では、気象庁は依然として日本海に抜ける確率が高いとしているのに対して、米軍のほうは北関東から太平洋に抜ける確率が高いとしており見解が分かれている。 |
【思ったこと】 170806(日)行動分析学の用語統一議論(7)「C」から「E」の項目 昨日の続き。こちらのリストをABC順に眺めていくと、「conditioned」、「contingency」と同じ「C」のところで、まず「contiguity」が目にとまる。その訳語としては、「近時性」、「近接(性)」、「接近(性)」が挙げられているが、この中では「近接」が妥当ではないかと思われる。理由は、時間的近接ばかりでなく、空間的近接を含めることがあるからである。この日記でも以前取り上げたことがあるが、時間的近接というのは目の前で起こる近接であり、普通は空間的近接を必要条件としている。同時刻に地球の裏側で起こっている出来事が影響を与えることはない。 次に「consequence」であるが、「ABC分析」という呼称の「C」にあたることから、英語の用語を取り替えるのは難しいであろう。しかし、随伴性(私としては「随伴」を推奨)でいう「consequence」には、第三者が付加した事象や、偶然に生じた事象も含まれているので、因果性を連想させる「結果」よりは「後続事象」のほうが妥当であるように思う。 続く「D」の項目では「discrete trial」があり、訳語に「ディスクリート・トライアル」と「離散試行」が挙げられていたが、カタカナ語の「ディスクリート・トライアル」というのは耳にしたことがなかった。「離散試行」以外の訳語としては「個別試行」、より丁寧に言えば「個別完結型離散試行」というようになるだろう。 「E」の項目では「echoic」と「establishing operation」が目に付いた。言語行動に関するスキナーの造語(マンドやタクトを含む)は、日常語と区別するためにもすべてカタカナ語で統一したほうがよろしいように思う。「establishing operation(EO)」については、最近はそれに代えて「動機づけ操作(MO)」を使う人もいる。もっとも、これは訳語の妥当性の議論ではなく、先行要因(文脈や機能)に関わる理論的な問題であり、訳語・用語とは別に議論するべきであろう。 次回に続く。 |