じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 100円ショップで数字が印刷されたマグネットシートを売っていたので2枚購入。研究室のドアに、定年退職までの残り日数を表示することにした。2011年夏に大規模耐震補強工事のために研究室を移転したことがあったが、この時は整理が間に合わず、期限ギリギリになってからは、机の上や書棚の物品を何でもかんでも同じ箱に詰め込んだりした。今回はそのような混乱を避けるため、日々、残り日数を点検し、やり残した仕事の完成や物品の整理を続けていきたいと思う。

※ドアに張られている3枚は、直近3年間の世界禁煙デーのポスター。

2017年10月01日(日)


【思ったこと】
171001(日)ボーム『行動主義を理解する』(77)言語行動と言葉(14)

 9月27日に続いて、

ボーム(著)森山哲美(訳)(2016).『行動主義を理解する―行動・文化・進化―』 二瓶社.

の話題。

 翻訳書203頁からは「文法の規則」が論じられている。前段で
文法学者は、一連の規則や文法を作る。これが興味深く、これを行うことが有用である限り、文法学者たちの行動は強化され続けるだろう。しかし、どれほど文法が正確であろうと、文法は自分たちが行っていることをなぜ人は語るようになるのか、どのようにしてそのようになるのかについては何も語っていない。
と文法研究の限界を指摘した上で、
文法は、実際の言語行動のその割り当ての構造を記述するが、文法的ではない言語行動や、機能については何も語らない。文法の規則が人の内部にあるかのように想像するという心理主義の罠にはまってしまう思想家がいる。しかし、文法の規則は、語る人の言語行動にあるのである。
と締めくくっている。

 もっとも、ひとくちに文法といっても、記述文法のほか談話文法の研究もある。また、文法を学ぶことで、学習の節約になることも確かである。私が最初に習った英語は「This is a pen.」とか「I have a pen.」であったと記憶しているが、これを学ぶことで、一度も習ったことの別の表現(be動詞や、一般的なSVOの構文)も発話できるようになる。こうした節約をどう説明するのかについては、やはり関係フレーム理論が優れたアイデアを提供しているように思う。

次回に続く。