じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 11月10日の朝はよく晴れていたので、2017年11月中旬 金星と木星が大接近を観察しようとベランダに出てみたが、金星は明るく輝いていたものの木星がどこにあるのか分からなかった。双眼鏡で眺めたところ、どうやら、左下の少し離れたところにそれらしき明るい星があった。この先、金星はさらに太陽に近づいていくため、接近の様子をデジカメで撮るのは難しそう。

2017年11月10日(金)


【思ったこと】
171110(金)五木寛之『孤独のすすめ』(4)死と余命

 昨日に続いて

五木寛之(2017)『孤独のすすめ 人生後半の生き方』中央公論社

の感想。

 38頁あたりからは、死や余命について語られている。まずは、「自分はあとどれくらい生きることができるか」である。自分の余命が分かれば、この先できることとできないことがはっきりしてくる。優先順位をつけた上で、残り年数でできないことはキッパリと諦め、できることだけに専念したほうがよい、そうでないと、こころざし半ばにして果ててしまって、悔やまれる最期を迎えることになりかねない。

 もっとも、この問題は、ACTの提唱する「価値に従って効果的な行動をする」を実践すればあまり問題でないかもしれない。「今、ここ」で生きることは、これから先どのくらい長生きするのかとは独立しているからである。余命が気になるというのは、ゴールにこだわりすぎていたり、世間のしがらみから逃れられなかったりする環境の中で生じる雑念であるかもしれない。

 38〜40頁のあたりに記されている、
  • 世界の最長寿国に上り詰めた日本人は、死から遠ざかっているのでしょうか。その反対です。超高齢者が増加したということは、それだけ「死に近い人間」の数が多くなったことを意味します。【38頁】
  • 日本の人口問題を語るキーワードが、「少子高齢化」から「人口減少」に移行しつつあります。なぜ人口が減るのか。当面の主たる原因は、「子どもが多く生まれない」からだけではなく、「高齢者が死ぬ」からです。
という点はその通りであり、「長寿国」というのは「健康的な国」というよりも「まもなく死ぬ人が多い国」とも言えるし、死ぬというマイナス分がなければ人口の減少は起こらない。そういう意味では、死生観についてもっと語られてもよいように思う。

次回に続く。