じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
【思ったこと】 180124(水)「対応づけフレーム理論」(7)3すくみ 大小関係とやや異なる関係ネットワークとして、じゃんけんなどの「3すくみ」がある。20年近く前に考察したことがある。この強弱関係は三角形の頂点に、時計回りに「グー、チョキ、パー」が配置され、ある点から時計回り方向に対応づけを行った場合は、「AはBより強い」、反時計回り方向に対応づけを行った場合は、逆に「BはAより強い」という関係が成り立つ。 この関係を、「後出しじゃんけん」で考えてみよう。後出しとは、グー、チョキ、パーのうちのいずれかが呈示され、それに勝つ手を選ぶというゲームである。分かりやすくするため、呈示された手と同じ手は選ばないこととする。(選んでもアイコになってしまう。) これまでと同じ記号を踏襲すると、後出しじゃんけんで勝ちになるのは以下のケースである。
順序尺度型に配置されたA、B、Cであれば、 A<B、B<Cという条件のもとではA<C が成り立つが、3すくみ型の強弱関係では A<B、B<Cという条件のもとではC<A となって、推移性は成り立たない。もっとも、日常生活場面では、等位(「同じ」、「似ている」など)や順序尺度型の関係(大小、長短、前後、左右など)に比べると、3すくみ関係に接する機会はきわめて少ない。そのぶん、関係反応の般化は起こりにくい(派生しにくい)と考えられる。 次回に続く。 |