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1月13日の朝はよく晴れ、東の空に金星と木星が輝いていた。写真には写っていないが、その右側にはさそり座もはっきり見えていた。 今後、金星は急速に高度を下げ、1月22日には木星に接近。また2月1日には、日本では見られないものの金星食があり、日本では月に接近した金星を眺めることができる。 |
【連載】 チコちゃんに叱られる!「東西のお餅の形」、「さいころの1だけが赤い理由」 昨日に続いて、1月11日に放送されたNHKチコちゃんに叱られる!#34の話題。本日は、番組後半の、
まず、お餅の形が東日本では長方形(=角餅)、西日本では丸い形(丸餅)になる理由だが、これについては、番組放送日の数日前、NHKおかやまの気象コーナーでも同じ話題が取り上げられていた。但し、その時の「正解」は、 ●角餅は切り口がカビやすい。東日本は西日本に比べて湿度が低いのでカビる心配が少ないので角餅。西日本は湿度が高いので、丸餅。 という説が紹介されていた。 しかし、この説はちょっと変だぞと思っていた。確かに、関東地方に限って言えば、冬には関東特有の木枯らしが吹くため湿度は低いだろうが、新潟以北の日本海側は西日本の大阪、京都などに比べて遙かに湿度が高いはずだ。また、砂漠地帯と熱帯雨林の違いならともかく、日本列島における僅かな湿度差程度でカビの生え方がそんなに変わるとも思えない。 これに対して、今回の「正解」は、「江戸の人口が多かったから」。要するに、餅はもともと丸い形であったが、江戸の一般庶民が餅を口にするようになった時代に、一個一個丸めるという手作業を必要とする丸餅に替わって、作りやすい伸し餅が流通したため、というような説であった。 ネットで検索したところ、日本鏡餅組合のコンテンツの中でも似たような説が紹介されていた。但し、こちらのほうは、「丸餅=ゆでる」、「角餅=焼く」という食べ方の違いにも言及していた。
ということでほぼ疑問は解決したようであるが、いまの時代、そもそもお正月に(御飯ではなく)お餅ばかりを食べるという家は殆ど無いように思える。妻の実家でも、かつては1月7日頃までは、少なくとも朝食は丸餅を入れたお雑煮ばかりを食べていたが、最近は、(私から見て)孫たちの食習慣にも配慮して、元日から御飯やスパゲッティも出しているようである。 このほか、あくまで私の個人体験に基づくものであるが、自宅で餅を作る時には、ちぎって丸めて、袋に入れて保存するという工程からみて、丸餅のほうが作りやすいように思える。いっぽう、伸し餅は、売られているものを買ってきて、切って食べるのが普通であったと思う。私は東京生まれであるが、子どもの頃は、年末にお米屋さんでお餅を作っており、木箱に流し込んで固めた伸し餅と、鏡餅用の柔らかい餅のかたまりを買いに行った記憶がある。 最近では滅多に餅を買うことはないが、丸餅文化圏と言われる岡山でも、食品スーパーで売られているのは、角餅(切り餅)が多かったように思う。要するに、「作られた餅を買うのは角餅、自分の家で丸めるのが丸餅」という見方もアリではないかと思われる。 次にもう1つの「なぜさいころの1だけ赤い?」であるが、諸説あるもののそれを裏付ける証拠に乏しく、現状では「わからない」という答えしかだせないとのことであった。 ウィキペディアの当該項目にも以下のような記述があり、やはり分からないとされていた。 「1926年に和歌山県の業者が天を示す1の目を赤く塗った。他社との差別化のためだったという。これが広まって日本製のサイコロの1の目は赤く塗られるようになった。」と言われているが、これを裏付ける根拠は見つかっていない。他にも、日の丸を元にしたとする説もある。サイコロの1の目だけが赤いというのは日本だけ(中国のサイコロでも、1と4の目は赤いが、1だけ赤いわけではない)であり、しかも、赤く着色されるよういになったのは昭和20年代以降であることがほぼ確認されているようだ。 このことでふと思ったが、私が子どもの頃には、サイコロキャラメルが人気であり、ネットのリンク先によれば、このお菓子は 1927年10月より2016年3月まで株式会社明治(旧明治製菓)が製造販売していたが、同年6月14日から同社の生産子会社である道南食品の工場がある北海道限定で復活し、現在に至る。という歴史があり、1927年から作られていた。外箱の1の目が赤かったような記憶があったのだが、リンク先の写真を見ると、どうやら、外箱は、目の部分がすべて赤(背景は白)もしくはすべて白(背景は赤)となっていたようで、しかも、1の目の面には商品名などが書かれていて、白地に赤丸にはなっていなかったようであった。 ここからは別の話題になるが、ウィキペディアにも記されているように、サイコロの面というのはほぼ「天一地六東五西二南三北四」(雌サイコロ)で世界共通になっているという。 サイコロの雌雄の見分け方は、1・2・3の面が集まる頂点を正面に置き、1→2→3の順に見たときに時計回りになるのが雄サイコロ、反時計回りになるのが雌サイコロである。舟になぞらえて「天一地六表三艫四面舵二取舵五」ともいう。子どもの頃、自分でサイコロを作ったときに疑問に思ったのは、例えば、1の裏面に2というように「165243」の配置を変えたら何か不都合が起きるのかどうかという点であった。サイコロの目の出方は、イカサマをしない限りは、それぞれの目が1/6の確率で出るし、1回ごとに独立事象となっているので(厳密に言えば、手の平にどう置くか、振るときにどういう筋肉がどの程度動くか、着地の際の角度はどうか、どの高さから振るか、サイコロ自体と着地する場所の材質はどうか、などの情報がすべて揃えば、次にどういう目が出るのかは決定論的に決まるだろうが)、立方体にどのように目を配置しても変わらないと思うのだが。 このほか多面ダイスの話題も興味深い。正多面体は5種類しか存在しないことが証明されているが、それぞれの目が等確率かつ独立であることが保証されているようなサイコロの形はそれ以外の多面体でもいろいろと考えられるようである。ウィキペディアによると、サイコロとして適している立体図形としては、以下の条件が挙げられる。
なお、上記の条件を満たさないダイスというのもあり、こちらやこちらにコレクションが紹介されていた。 あと、サイコロではないが、将棋の先手・後手を決める振り駒では、駒自体がサイコロの役割を果たす。将棋の駒は表と裏が平行面になっていないことからみて、表のほうが出やすいような気がするが、ウィキペディアによれば、 2005年7月12日以降の公式戦における振り駒の結果を棋譜の備考欄に記録し統計をとることにしたが、2005年度の結果では統計的に有意な差はないとの結論になった。2005年7月12日〜2006年7月11日の1年間の1541局で、歩が多く出た局数は776(50.4%)、と金が多く出た局数は765(49.6%)であった。となっていて、別の方式に切り替えるほど問題にはなっていないようだ。 |