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岡山では5月18日から20日にかけて最大瞬間風速20mを超える強風が吹き荒れ、看板が倒れてけが人が出るなどの被害があった。3日にわたって強風が続くというのは岡山では珍しいことだ。 天気図を見ると、日本の東海上に1032hPaの高気圧、中国東北地方に984hPaの低気圧があり、西高東低の冬型とは真逆に「東高西低」型になっており、高気圧の縁を時計回りに回る風が吹いたようである。 |
【連載】 遺伝子の最新研究と心理学の将来(7)DNAメチル化/DNAスイッチonによる能力アップ 昨日の続き。 昨日も取り上げたように、第2集では、DNAメチル化の役割についての説明があったが、比喩的には納得できても、その働きの仕組を理解することは私には困難であった。ウィキペディアのリンク先の記述を要約抜粋すると、DNAメチル化は次のような役割を果たしているようである。
ということで要約してみたが、今回の番組だけでは、雑学レベル程度の理解に達するのもなかなか困難であった。 番組では続いて、DNAスイッチを切り替える研究が紹介された。例として、
昔から生まれか育ちかってよく言いますけども、やはり先天的なものだけではいろんな才能というものは説明できない。生まれてからの努力が大事だっていうのはDNAスイッチが関与している可能性がいま少しずつ示唆されています。とコメントしておられた。 もっとも、何らかの努力が何らかの能力をアップさせるということは、DNAスイッチを持ち出さなくてもすでに経験的に知られていることである。 上記1.のランニングの効用は、以前、山中先生御自身が毎日、京大周辺をジョギングしているという番組を拝見したことがあったが、私の世代ではそれよりずっと昔から久保田競先生の『ランニングと脳』、『頭をよくするランニング』といったお話を拝聴したことがある。DNAスイッチの切り替えができてもできなくても、総合的にみて、ランニングが「脳力」アップにプラスとなるのであれば、それを良しと考える人は続けていかれればよいのではないかと思う。 上記2.についても ●音楽をたくさん聴くと、「聴覚に関わる神経伝達物質」を作るDNAスイッチがonになり、音色などを聞き分ける能力がアップする可能性がある。 という文言の中の下線部を削除して、 ●音楽をたくさん聴くと、音色などを聞き分ける能力がアップする可能性がある。 と書き換えたところで、実践場面で影響が出るとは思えない。弁別訓練の原理から言っても、いろいろな音楽を聴いた人のほうが、聴いていない人よりも音色の弁別能力が高まるのは必然であり、DNAスイッチのオンオフを持ち出すまでもないことだ。 同じような話は、だいぶ昔に流行した「右脳、左脳」議論でもあった。
もしDNAスイッチの知見が有用であるとするなら、例えば、
次回に続く。 |