じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 8月23日の日記で今年の8月は雨の日数が多すぎると書いたところであるが、長雨の傾向は依然として続いており、昨日と本日の岡山の週間天気予報では9月3日までずっと雨マークがついた予報となっていた。
 しかも、九州北部には線状降水帯と思われる細長い雲がかかっており、佐賀、福岡、長崎の3県の一部には大雨特別警報が出ている。

2019年8月27日(火)



【連載】

チコちゃんに叱られる! 「がらん」、「パラリンピック」、「靴紐」のイアンさんとは?

 昨日に続いて、8月23日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」の話題。本日は、
  1. 鳥は、なんで卵を温めるの?
  2. なんで幽霊には足がないの?
  3. 単1・単2の「単」ってなに?
  4. がらんとしているの「がらん」ってなに?
  5. パラリンピックの「パラ」ってなに?
  6. 靴ヒモニュース
という疑問のうち、残る4.〜6.の話題を取り上げる。

 4.の「がらん」の語源が伽藍に由来しているという雑学ネタは以前にも別の番組で耳にしたことがあった。もっとも、この種の話題では繰り返し指摘しているように、ある言葉の語源が何かということと、なぜ現代の日常社会でその言葉が使われているのかという問題は別に考える必要がある。

 じっさい、「がらん」と発音の似た擬態語・擬声語もいくつかあり、その般化として使われる必要もあるよう思う。ネットで検索したところ、日本辞典というサイトでは、
[がらん]
空洞、棒状の物体を、一回振ったり転がしたりしたときに出る音、様子。広くて何もない様子。
と説明されており、講堂や体育館などの何も無い空間で、何かを転がした時にでる「ガラーン」という音から擬態語としての「がらん」が派生し、使用されている可能性もあるように思う。

 このほか、発音の似た擬態語に「がらり」があり、「明るく晴れわたるさま、また、すっかりあけたさま、明るく広々しているさま」という意味もあることから、その反応が般化した可能性もある。

 ところで、「がらん」と聞いた時に私が連想するのは、志賀高原の裏側(南東側)にある「魔のガラン谷」である。「魔の谷」と聞くと一度は行ってみたいと思いたくなるが、かなりの装備と技術が必要のようであり、私の歳では遡行は無理と思われる。この場合の「ガラン」というのは、「僧侶が集まり修行する清浄な場所」とはほど遠い景観のようである。

 次の5.のパラリンピックの「パラ」の意味だが、私は、「麻痺」を表す「paralysis」かと思っていたが、ウィキペディアの該当項目などにも記されている通り、
  • 元々は、パラプレジア(Paraplegia、脊髄損傷等による下半身麻痺者)+オリンピック(Olympicの造語
  • 1964年の第13回国際ストーク・マンデビル大会(東京大会)では「パラリンピック」の名称が考案され、大会のポスター等にも使用された。【1953年のイギリスの新聞記事に「パラリンピック」という呼称が記されているが、これは大会関係者内部で使われていた俗称であり公式呼称ではなかった。】
  • IOCは、1985年に「パラリンピック」を大会名として用いることを正式に認めた[注 3]。同時に、既に半身不随者以外の身体障害者も参加する大会となっていたことから、大会名の意味を「ギリシャ語のパラ(Para、(英語のパラレル(平行)の語源)+オリンピック(Olympic Games)」とし、「もう一つのオリンピック」として再解釈することとした。これに伴い、1988年のソウル大会から、「パラリンピック」が正式名称となるとともに、1960年のローマ大会以後の国際大会を、遡及的に「パラリンピック」と表記することになった。
という経緯があるようである。
 上掲の通り、1964年大会は「東京パラリンピック」であったが、その後しばらく「パラリンピック」という呼称は使われず、1988年のソウル大会から上記の「パラレル」という再解釈のもとに正式名称とされ、遡及的に過去の大会も「パラリンピック」と表記されるようになったようである。

 最後の6.の靴紐の件だが、イアンセキュアノットの結び方は動画を見てもなかなか覚えられないしすぐ忘れてしまう。このほか最もほどけにくい「Double Shoelace Knot」とか、「Ian's Fast Shoelace Knot」という結び方もあるようだ。

 でもって、たびたび搭乗する「イアン」の語源は何かと思って検索したところ、オーストラリア在住のイアン・フィゲンIan Fieggenさんが考案者というお記事が見つかった。アマゾンには以下のように紹介されていた。
Ian Fieggen was born in 1962 in Wellington, New Zealand, and moved to Australia at just one year of age, where he has lived ever since. Following a shoelace breakage in 1982, Ian's experimentative nature saw him develop the world's fastest shoelace knot, the "Ian Knot". This sparked a greater-than-usual interest in the subject of shoelaces. Ian's alter-ego is "Professor Shoelace", creator of "Ian's Shoelace Site", author of the book "Laces: 100s of Ways to Pimp Your Kicks", and more recently, the iPhone / iPad / iPod Touch app "Ian's Laces".
 靴紐の結び方自体はシンプルであるため特許の対象にはならないと思われるが、「イアン」という呼称が商標登録上どのように保護されているのかは不明。