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半田山植物園で見かけた、春と勘違いして咲いている花3種。
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【連載】『赤ちゃんはことばをどう学ぶのか』(11)ダックスはどれか? 11月18日に続いて、 針生先生の『赤ちゃんはことばをどう学ぶのか』の感想。 第3章の113ページ以降では、単語の意味(カテゴリーのレベル)がいつ大人の常識に追いつくのか、について、アメリカの心理学者が行った研究が紹介されていた。 その研究では、一例として、「素材は木、U字型、表面は赤地に白の水玉模様」という物体を見せて「これはダックスだよ」と子どもに教えた。テスト段階では、「形はU字型だが、全面青色のスポンジ」、「赤地に白の水玉模様ではあるが、形は丸型、素材は布製のクッション」、「素材は木だが、形は三角で、模様なし」が提示され、いずれかを選んでもらった。研究によれば、生後平均17カ月の子どもは、当初は、いろいろな物体を選んだが、しばらくすると形が同じ物体ばかりを選ぶようになったという。また、この期間に、話せる単語数は40弱から100以上に増えていたという。 原典を読んでいないのでなぜ「形優位」になったのかは分からないが、とにかく本書では「モノを示して単語が言われたら、その単語はそういう形をしたモノの名前である」という“大人の常識”が分かってきたというように紹介されていた。 ここからは、以上の部分についての私の考えになるが、行動分析学から言えば、形が似ているかどうかは必ずしも“大人の常識”とは言えない。何を同じカテゴリーに含めるか、あるいは別のカテゴリーとして区別するのかは、弁別学習の内容しだいと言える。
不定期ながら次回に続く。 |