Copyright(C)長谷川芳典 |
今年の冬至は12月22日(13時19分)であったが、曇空のため日の出を見ることはできなかった。写真はその翌日、12月23日の日の出。よく晴れてはいたが、東の空は霧に覆われており、霧の上からの日の出となった。写真上は、月齢26.3の月。12月26日には部分日食が見られるはずだが、岡山では今のところ「雨のち曇」の予報となっている。 |
【連載】#チコちゃんに叱られる!「なぜ鏡は、左右逆に見える?」 昨日に続いて、チコちゃんに叱られる!の感想と考察【12月20日放送、2018年10月19日の再放送】。本日は、 ●なぜ鏡は、左右逆に見える? という疑問について考えてみることにしたい。番組では「(人それぞれで捉え方が違うため)わからない」と説明された。ウィキペディアには追加の説明として、 物理学的には「前後の方向が逆になるため左右が逆に見える」と説明可能だが、心理学的には「そもそも鏡の中の左右が逆に見えないケースがあるため、誰もが納得できる説明が出来ない」という注釈がつけられていた。 この疑問は心理学では興味深い話題の1つとなっており、認知心理学の大御所の先生が、御自身のブログ(12/22付け)の中で、 鏡の中では、上下は反対にならないのに、左右が反対になるのは何故なのだろう?」という疑問を解く、[多重プロセス理論]の提案。というようにさっそく反応しておられた。 私自身は、「なぜ左右が逆に見えるかどうか」というのは問題の立て方自体が間違っており、 ●鏡に映った像を左右逆であると感じるのはどういう場面なのか? と改訂するか、さらに行動的には、 ●どういう場面で、左右を取り違えるエラーが起こりやすいのか? という問題に置き換えることができると考えている。 そもそも、人間の目に映る景色というのは、目のレンズで逆転しており、「○○に見える」というのは、網膜像から復元された情報処理の結果である。網膜像が上下左右逆であろうがなかろうが、視覚情報に基づいて正確に行動できれば(左右に移動したり、モノを取り上げたりすることができるならば)、網膜像が逆であると感じることはあり得ない。また、上下左右が逆転して見えるように作られた逆さメガネを一日中かけていると、メガネをかけていた当初は逆転して見えていた世界が正立して見えるようになることが知られている。 鏡の像の場合も、鏡を使って何かを操作している人にとっては左右が逆転することはない。
●鏡像を手がかりに外界に適切に反応できている限りは左右逆転は感じない。いっぽう、左右を取り違えるエラーが起こるような条件では左右逆であると感じる。 ということになるかと思う。上記の鏡に映る文字なども、慣れてしまえば普通の文字のように読めるようになるはずだ。鏡像ではないが、子どもと向かい合って家庭教師などをしていると、子どもの書いた字を直したり、ドリルの余白に上下左右逆向きに文字を書いてやったりすることができるようになる。バックミラーを見ながら車庫入れをする操作も、慣れてくればハンドル操作が適切に連携できるようになり、左右逆であるとは全く感じなくなるものだ。 |