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日々のウォーキングの一環として、休園日を除くほぼ毎日、半田山植物園に入場しているが、今年1年間の合計回数は183回となった。1年365日の半分182.5回を年末ギリギリで超えたことになる[※]。
[※]半田山植物園は12月28日まで開園しているため、2019年の最終的な入場回数はあと2回ほど増える。 半田山植物園に本格的に通い始めたのは2014年10月18日にフリーパスを購入して以来で今年で5年目になる。といっても、現役時代は当然、土日祝日しか入場できなかった。また、2018年は別の散歩コースでウォーキングをしていたため2018年はわずか19回しか入場していない。2019年になって半田山植物園を含めるようになったのは、それまでの平地での1万歩よりも、歩数は7000歩程度だが、植物園山頂までの標高差80m余りを一気に登るほうが健康増進にプラスになると判断したためである。 じっさい、そのおかげかと思うが、モンゴル最西端アルタイ山脈トレッキングでも無事に歩き通すことができたし、西チベット一周旅行でも高山病にならずに済んだ。 2020年以降には、高所旅行や長距離トレッキングの計画は全く無いが(←ぜひとも行きたいという場所はないし、そもそも旅行資金が枯渇している)、健康寿命延伸のため、引き続き半田山植物園通いを続けようかと思う。 |
【小さな話題】「ケンコー大作戦」は健康増進行動を強化できるか? 少し前に、おかやまケンコー大作戦の事務局から、2019年度のポイント登録についての連絡が郵送されてきた。それによると、2019年のポイント特典対象期間は4月から12月31日まで、ローソン各店に設置されているLoppiを使用しての歩数送信は2020年1月10日までとなっていた。 でもって、貯めたポイントによって貰える特典は、ポイント数そのものではなく、参加者のランキングに基づいており、直近の「ごほうび」は、
もっとも、2015年と16年に実施された健康ポイントと異なり、歩数によって獲得されるポイントは1日4000歩以上でわずか1ポイントとなっており、今年の場合は4月1日から12月31日まですべて4000歩以上歩いても275ポイント、継続ポイントなどを加算してもせいぜい650ポイント前後しか貯まらない仕組になっている。そのいっぽう、特定の店舗で弁当を買うと10ポイント、フィットネスジムに通ったりすると1回あたり15ポイントが貰えることになっており、10日間毎日4000歩以上歩くことと等価に扱われている。しかし、上掲の半田山植物園などは対象施設ではないため、何回通っても1ポイントも加算されない。 かつての健康ポイントは、歩数のほか、健康診断、メタボ改善などに応じてポイントが獲得される仕組となっており、 ●ポイントをより増やすことが健康増進に繋がる という形で適切な強化の随伴性が設定されていたのに対して、2019年度の「ケンコー大作戦」のほうは、 ●フィットネスジムや健康に配慮した食堂を利用することでポイントが貯まる というように、健康支援ビジネスへの参加行動を強化する随伴性になっていた。 もっとも、これは原資の性格上やむを得ない事情もあるようだ。フィットネスジムに通う人が増えれば当該施設は潤うしスタッフの雇用促進にも繋がるが、単に個人がウォーキングを日々実行しただけでは誰も儲からない【←中長期的に見れば、健康寿命延伸により医療費の公的負担削減に繋がるはずだが。】 また、行動分析学的に言えば、商品券等の「ごほうび」は、参加者の努力の度合いに応じて与えられるもので、今回のように順位に基づいたり、2018年の企画であった「一定以上のポイント獲得者の中から抽選で」という形で贈呈する方式は、強化の随伴性としては不適切であると言わざるを得ない。しかし、これまた原資の確保という点からやむを得ない事情がありそうだ。2015年の健康ポイントのプロジェクトがまさにそうであったが、獲得ポイントに対応した商品券をあらかじめ約束してしまうと、未達成者が多数にのぼった場合は予算が未消化になってしまうし、逆に、参加者全体が想定以上にポイントを獲得した場合は予算オーバーになってしまう恐れがある。順位に基づく「ごほうび」にしておけば、参加者がいかに多くのポイントを獲得しようと、逆に想定外に少なかったとしても、当初の予算通りに賞品を支給することができる。このあたりはまさに、付加的な強化随伴性の実践上の制約と言うほかはないだろう。 ま、農作物の生産の場合でも同様かもしれない。生産者は労働の量と質に応じてより多くの生産物を獲得できるが、あまりにも豊作になりすぎると受給のバランスが崩れて損をしたりする。またスポーツの世界では、日々の練習努力に応じて競技成績が向上していくが、最終的には順位という相対比較によって栄誉が与えられるゆえ、ライバルが弱ければ金メダル獲得、強いライバルがいればメダルを取れないといった「不条理」が生じることもある。 |