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昨日の日記で暖冬の話題を取り上げたが、2月6日の最高気温は7.3℃どまり、2月7日は深夜から一晩中氷点下が続いており、この冬一番の寒さとなっている。 写真は岡大構内の梅の花。寒気到来前にすでに開花が始まっている。 |
【連載】#チコちゃんに叱られる! 「子どもがシールが好きな理由」、「肉屋さんのコロッケ」 1月31日放送のNHK チコちゃんに叱られる!の感想と考察。この回は、
このうち1.のシールについては 達成感があるから。感覚運動期の1歳ごろにシールの裏面の糊がある部分に興味を持ち始め、3歳ごろに自分を表現するために、積み木やクレヨンに比べて簡単なシールを貼る行動をする。というように説明されていたが、原因はこれだけではなくもっと多様であり、子どもによって異なっているのではないかと思われる。 個別に実験してみないと分からないが、シールには
また、紙の上や壁などに無地のカラーシールで貼り絵遊びをすることができる。この段階では、単に「貼れた」という結果ではなくて、「模様が作れた」、「絵が描けた」という結果が強化子(好子)となるだろう。 いっぽう、キャラクターを描いたシールや、プリクラの場合は、もっと別の強化因があるはずだ。好きなキャラクターシールを集めるという行為は、カードやマスコットなどを集めることと似ている。筆箱にそういうシールを貼り日々それらに接することで強化されているかもしれない。 番組によれば、1963年、明治のマーブルチョコレートの蓋2個を鉄案アトムのシールと交換できるようになったのが子ども用のシール人気の始まりであったという。1963年と言えば私が11歳の時であり、そう言えば、そういうシールを目にしたような気もする。マーブルチョコレート以外でも、子ども用歯磨き、ふりかけなどにおまけシールがついていたような記憶があるが、はっきり思い出せない。 ということで、子どもがシールを好きな理由は、もっと多種多様であるはずだというのが私の考えであるが、最近はタブレットに指を触れるだけで描画ができたり、動画で通話をする際に、人物にウサギの耳をつけたりネコのヒゲをつけたりといった遊びが簡単にできるようになってきた。シールの人気が今後も続くのかどうかは何とも言えない。 次の「なんで、お肉屋さんでコロッケを売っているの?」については、「洋食のコックさんがお肉屋さんに転職したから」と説明された。ウィキペディアによれば、 安価な惣菜としてのコロッケは1917年(大正6年)の東京「長楽軒」のメニューに端を発し、ここのコック阿部清六が関東大震災後の1927年(昭和2年)に立ち上げた精肉店「チョウシ屋」での商品化により、肉屋の惣菜としてのコロッケの地位は揺るぎないものとなった。肉屋において多量に生じる、切断面の黒ずみで見栄えの悪くなった肉や細切れ肉、揚げ油に使えるラードなどの利用が、より安価なコロッケを提供できるようになった理由としてあげられる。と記されている。 もっとも、このWeb日記で何度も述べているように、「なぜ○○を売っているの?」というような疑問に対しては、その由来を示すだけでは十分とは言えない。由来がどうあれ、いま現在、なぜそれが定着しているのか(その行動が現在の環境でなぜ強化されているのか)を明らかにする必要がある。肉屋さんのコロッケについては、番組では、「阿部清六さんが売り出したコロッケが大人気となったことと、製法を同業者に伝えたことで全国に広まった」というように説明されていたが、なぜ大人気となったのかということや、なぜ全国に広まったのかについては説明不十分と言わざるを得ない。 追加の説明として考えられるのは、「肉屋のコロッケはうまい」と言われるような新鮮なラードの使用、また肉屋ならでは調達しやすい肉類の配合などがありそうだ。また私が子どもだった昭和30年代には、まだ冷蔵庫が普及しておらず、ほぼ毎日、その日の夕食のおかずを買い出しに行く必要があったが、そのさい、肉屋さんで肉とコロッケをセットで購入すればその日のおかずが豊富になるというメリットがあったのではないかと思われる。(魚屋さんやパン屋さんでコロッケを買う人はおるまい。) 次回に続く。 |