じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 半田山植物園で見かけたカエル型のベッコウタケ。ソメイヨシノの幹に付着しており、ベッコウタケの仲間と思われる。
 なお、半田山植物園のソメイヨシノは年々、老木化が進んでおり、根元から伐採されたり、大規模剪定された樹木もある。半田山植物園に限らないが、日本国内のソメイヨシノの桜並木には戦後間もない時期に植えられたものが多く、高齢化が進んでいる。ベッコウタケは、サクラなどの樹幹の根際に塊状に群生し、根や幹を枯らし、ベッコウタケ病と呼ばれており、注意が必要。

2020年3月13日(金)



【小さな話題】選抜高校野球中止、入国制限

 新型コロナウイルスの感染がさらに拡大し、3月12日午前10時現在のNHK集計では、国内感染者は56人増えて624人(死者15人)、クルーズ船やチャーター機を含めた感染者は1334人(死者22人)となっている。また、退院者は475人となった。なお、クルーズ船やチャーター機の関係者が下船や帰国してからの想定潜伏期間が過ぎていることから、こういう分類はそろそろ見直すべきであると思う。仮に、クルーズ船下船者が本日になって感染したとしても、それは国内での新たな感染者と見なすべきであって、クルーズ船が感染源とは言えないからである。

 いっぽう、海外での感染は恐るべき数に上っている。3月13日4時24分現在でのNHK集計によれば【*は別の出所】、
  • 中国:8万793人(死者3169人)
  • イタリア:1万5113人(死者1016人)
  • イラン:1万75人(死者7869人)
  • 韓国:7869人(*死者66人)
  • *フランス:2281人(*死者48人)
などとなっている。感染者数の増加グラフを見ると、中国と韓国はそろそろピークアウト。いっぽう、ヨーロッパ諸国ではこれからさらに増加する恐れがあるようだ。

 以上のような背景のもとで、日本高野連は11日、大阪市内で第92回選抜高校野球大会の臨時運営委員会を開き、 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、19日に兵庫・甲子園球場で開幕予定だった同大会を中止することを決めた。少し前には無観客開催の方針を示しており私もそれが妥当だと思っていたが、大会そのものを中止するというのは少々意外であった。その背景には、他のアマチュアスポーツ大会はおしなべて中止・延期となるなかで高校野球だけ特例扱いはできないという外圧、また、兵庫県で41人、近隣の大阪で80人というように開催地周辺の感染者は全国でも相対的に多くなっており、選手たちにも移動中や宿泊中に感染するリスクがあったためとも推測される。

 ま、確かに高校野球だけが特別というわけにはいくまいが、甲子園球場という「聖地」にこだわらないのであれば、感染者が確認されていない、岡山県、長崎県、鹿児島県、岩手県あたりの球場に会場を移しての開催という選択肢もあったのではないかと思われる。

 もう1つ最近の動きとして、トランプ大統領は新型コロナウイルスの国内での感染拡大を抑えるため、ヨーロッパの26か国からの入国を一時、停止することを決めた。対象はイギリスなどを除くヨーロッパの26か国で、アメリカ東部時間の13日午後11時59分以降、これらの国から渡航したり、2週間以内の渡航歴があったりする外国人の入国を認めないという内容になっている。

 上掲のデータが示すように、確かに、ヨーロッパ諸国では感染拡大が進んでいるが、アメリカ国内ですてに何千人にものぼる感染者が出ていると言われている中で、他国からの入国制限をすることが自国内での感染拡大防止に有効な手立てになるのかどうかは疑問である。むしろ、日本こそ、ヨーロッパ各国からの入国を一時停止するべきであろう。

 ところで、この入国制限だが、こちらのリストによれば、3月12日13時現在で、
  • 感染者確認国・地域(注:日本を含む)からの入国・入域制限が行われている国・地域:29か国/地域
  • 入国後に行動制限措置がとられている国・地域:70か国/地域
となっている。3月9日の日記にも述べたが、当面のあいだ、日本からの海外旅行は殆ど不可能となっている。
 いっぽう、日本でも、中国や韓国からの入国が制限されている影響で、留学生が入学式や新学期の授業開始に間に合わない恐れが出ているという。伝えられるところでは、岡山市の大学では140人以上の留学生がこれに該当しているという。少子化にともなう定員割れを補うため、留学生を多数受け入れている大学もあると聞く。可能な限りは、ネットでの授業配信などの対策を整備する必要がありそうだ。