Copyright(C)長谷川芳典 |
2020年の半田山植物園累計入場回数が12月18日で256回となった。二進法では、100000000回目となる。このことのお祝いというわけではないが、入口の所には、センサーにおでこを向けて計測する新しい検温計が設置されていた。さっそく測ってみたところ、計測値は34.2℃。12月14日に測定した34.8℃をさらに下回った。いくらなんでも低すぎるのではないかと思われる。 |
【連載】「刺激、操作、機能、条件、要因、文脈」をどう区別するか?(37)杉山尚子先生の講演(2)改めて、手続段階の用語体系と理論段階の用語体系の区別 昨日に続いて ●杉山尚子先生(星槎大学)×武藤崇(同志社大学)による対談:「随伴性ダイアグラム」をめぐる冒険 についての感想と考察。 杉山先生の講演(ビデオクリップ)を拝聴して改めて感じた点が2つあった。それは、
このうち1.については、9月10日や9月11日の日記でも考察したことがあった。 今回の杉山先生の講演では、弁別刺激について、Reynolds(1961)の有名な実験が引用されていた。ハトに、「赤い三角」がS+、「緑色の円」がS-であるような複合的な視覚刺激を弁別させたところ、ハトによって、色の違いで弁別する個体と、形の違いで弁別する個体があったという内容。その発展型として杉山先生御自身の修論研究も紹介された。これらの研究をふまえて、杉山先生は、「オペラントの随伴性の基本は2項である」そして「弁別刺激は個体が選択するものである」と論じられた。 杉山先生が挙げられた例は、まさに9月10日で考察した、
三項随伴性であれ、二項随伴性(行動随伴性)であれ、そこで使われる「刺激」や「反応(あるいは行動)」は機能的に定義されるべきであろう(=制御変数的定義)。しかし、何かの条件づけを始めた段階では、刺激や反応がどう機能しているのかはまだ分かっていない。そういう段階では、提示する側が操作的に定義した刺激や、トポグラフィーで分類された反応で記述せざるを得ず、分析を重ねるなかで徐々に機能的定義に移行していくというのが分析のプロセスにならざるを得ないように思われる。 そもそも、刺激や反応(あるいは行動)というのは、離散的、独立した存在ではない。喩えるならば、川の流れや風のようなものであって、それをどういうどういう単位で切り分けていくのかということは、結局は、有用性に依存せざるを得ないように思われる。そのさいに留意すべきなのが、微視的か、巨視的かという視点である。 不定期ながら次回に続く。 |